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ラッキーパパ

Author:ラッキーパパ
向日葵のように明るかった妻が突然倒れました。5人の子どもたち(T:18、Y:16、K:13、ラッキー:犬1…全員♂・年齢は当時 2016年より猫1が参加)と共になんとか生きています。詳しくは「はじめに」で。

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「火の鳥」のように 【2010-09-04(土) 23:12】
今日は本当は病院に行く日だったのだけれど、友人とクラシックコンサートに行ってきた。

仕事関係で付き合いのあったオーケストラで、いつも招待チケットを送ってきてくれる。

妻が元気な頃は、いつも一緒に聴きに行っていたのに、倒れてからは、いつもチケットを無駄にしてしまっていた。

だけど今日は、大好きなストラヴィンスキー。(ちなみに、私のケータイの着信音は、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」)

どうしても行きたかった。
場所は、去年の秋ごろ妻と行ったコンサートホール。

「火の鳥」は、CDやiTunesで何度も聴いてきた組曲だけど、生で聴くのは初めてのこと。

素晴らしかった。音の広がりや、強弱のレンジがぜんぜん違って聞こえた。

やはり音楽は(とくにクラシックは)生で聴くことが大切だと思った。

ちょうど100年前に作られた曲だけど、子どもたちがいつも聴いているポップな曲よりも、はるかに斬新で新鮮で大胆でカッコイイ。
「そんなの比べるほうがどうかしてる」と、長男は言っていたけれど。

「鳥」をテーマにした曲として併せて演奏された現代日本人作曲家・吉松隆の「鳥・三部作」も良かった。
どちらかというと、ジャズやいにしえのプログレが好きなんだけど、クラシックも凄いなあと思った。

そういえば吉松隆さん、ネットで調べて初めて知ったけれど、プログレの巨人・ELPの「タルカス」をオーケストラ用に編曲してCDを出したりしている。

昨日、自曲の演奏の前にステージに登り指揮者と数分間トークをしていたけど、話の内容も面白かった。

またいつか妻と一緒に聴きに行きたい。
今日の「火の鳥」のように、きっと蘇ってくれると信じている。

明日、今日の感動を伝えに妻の所に行ってきます。

雑想 | 【2010-09-04(土) 23:12】 | Comments:(0)
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サラ・ブライトマン再び 【2010-09-05(日) 23:09】
妻に、昨日のコンサートのことを報告。

  昨日、久しぶりにコンサートに行ってきたよ。
  「火の鳥」――あなたは、こういうのより
  もっと分かりやすい曲が好きだったけど、
  でも生で聴くと、素晴らしかった。

  そういえば、またサラ・ブライトマンの日本公演があるらしい。
  また行けたらいいね。

     *

妻は、サラ・ブライトマンが大好きだった。
それならということで、同じような人(クラシカルな声楽の土台の上でポップスを歌っている女性シンガー)の曲をいろいろ聴かせたけれど、ほとんど興味を示さず、ひたすらサラだけを聴きたがった。

「声の透明感や優しさがぜんぜん違う」――それが妻の感想だった。

「生きているうちに一度は生で聴いてみたいな。でも、イギリスに行かないと無理かなあ・・・」と言っていたら、去年の春、日本公演(武道館)があるという情報が入り、即チケットを2人分購入。

さすがに大人気らしく、すぐに申し込んだのに、取れたチケットは2階席の真ん中あたり。
それでも妻は、神がかりのような歌声をオペラグラスを握り締めつつ全身で聴き入っていた。

「どうしてあんなふうに歌えるのかなあ」と妻。

「あなたの歌のほうがずっといい感じだと思うけど・・・」

「なにバカなこと言ってんのよ!」

でも、妻の歌声は本当に素晴らしく、私はいつも感動させられていた。
だから、半分以上、本気で言ったつもりだったんだけどね。

「声の透明感や優しさが、ちょっと違う気がする・・・」

「アハハ、そんなこというの、パパだけだよ」

気管切開を打診されたときに、一番つらかったのは、もう妻の歌が聞けなくなるということだった。

回復すれば、また声は戻るということを聞いて、安心はしたけれど。

夫婦の時間/想い出 | 【2010-09-05(日) 23:09】 | Comments:(2)
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9.11 【2010-09-11(土) 23:56】
9月も中旬だというのに、凄まじい暑さ。
それでも、空には秋らしい雲が見えはじめている。

100911.jpg

妻は、髪を切ってもらったせいか、とてもスッキリしていた。
手術のために丸坊主にしてから、約8ヶ月もの間ずっと伸ばし放題だったから、見た目的にはこれでまた元の顔に近づいてきた。
むしろ若返って来ているような感じさえある。

     *

先日、病院内で運動会が行われたらしい。
たしか掲示板に貼紙がしてあったけれど、妻には関係のないことだと思っていた。

ところがベッド横のアルバムを見ると、会場になっている広い部屋で看護師さんに車イスを押してもらっている妻の写真があった。

周りにはたくさんの人。
ニコニコ笑いながら車イスを押す看護師さん。
妻は、眼をパッチリ開いている。
何か競技に参加しているんだろうか・・・

     *

子どもたちの運動会では、妻はいつも大声で声援を送っていた。
手作りの弁当。
私はいつも記録(ビデオ)係だった。

保育園から、小学校、中学校、高校と、子どもたちが成長するなかで、何度も何度も見てきた運動会。

もうすぐ中2の3男の体育祭が開かれる。
今年は、私が1人で行くことになりそうだ。

 「ビデオに撮って、あとで見せてあげるからね。」

     *

今日は9.11。
9年前の今夜。
めったに見ないテレビを付けたら、青空を背景にして、2の超高層ビルのうちの1つから、黒い煙が出ていた。

初めは映画か何かのシーンだと思ったけれど、画面に映し出される映像が、何の演出もない、やけにむき出しな感じがして、めまいがするような違和感があった。

航空機が激突したらしいというナレーションを聞いても、まだあまり現実感がなかった。
もし、それが事実だとしても、セスナ機かなんかの操縦ミスのような気がしていた。
ビルがあまりに高く細長く見えたせいで、その破損した面積の縮尺を錯覚していたのだと思う。

妻が風呂からあがってテレビを見始めた頃、もう1つのビルにも航空機が突っ込み、炎上したのだった。

たくさんの人が、深い哀しみに包まれた1日。

雑想 | 【2010-09-11(土) 23:56】 | Comments:(4)
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贈り物 【2010-09-17(金) 16:48】
10年ほど昔、勤めていた会社の人たちから、贈り物が届いた。

キレイな和菓子と、新鮮な梨。

20100917a.jpg

もっとたくさんあったのだけれど、撮影しようと思ったら、もうあっという間になくなっていた。
こういう和菓子は、もっとしみじみと食べるものなのに・・・
(Oさん、Hさん、ごちそうさまでした。)

かつて同じ夢を見た会社の旧友たち。
短い間だったけれど、妻も経理として働いたことがあった。

社員みんなが、家族のように交流していた。
懐かしい想い出がよみがえる。

     *

今日は、妻の父からもお米が届いた。

20100917b.jpg

結婚してから20年間、ずっと送ってくれている。

極上の産地直送(というより、”作った人直送”)の新潟コシヒカリ(玄米)。

子どもたちは、この米を食べて大きくなった。

玄米で食べたい私たち夫婦と、白米が食べたい子どもたち(とくに3男)の綱引きの結果、いつも5分づきで炊いていた。

そのために、家庭用の精米機も購入。

米を研ぐ直前に精米する。

おかずは、ワンパターンの肉野菜炒めや、チャーハン、そして冷凍食品になったけれど、ご飯の味は、今もずっと変わらない。

雑想 | 【2010-09-17(金) 16:48】 | Comments:(0)
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2人で散歩 【2010-09-18(土) 22:30】
3連休の初日。秋晴れ。気持ちの良い1日。

中2の3男(K)は体育祭。

いつもなら妻が特別なお弁当を作る日。

「今年はお弁当、どうなるかなあ・・・」と心配していたKは、長男(T)が少し早起きして作った弁当を持って、元気に学校に行った。

近くなので見に行ってやりたかったけれど、ラッキーは運動会の喧騒とピストルの音が大キライ。
去年は応援の太鼓やピストルの音にビビリが極限状態になったので、すぐに帰ってしまった。
20100918a.jpg
 (運動会でビビる去年のラッキー。いつもはピンと上向きの尻尾が完全に股の間に・・・)

高2の2男(Y)は文化祭。
喫茶店を出店するらしいけど、ちょっと遠いので、こちらもやっぱり行けそうもない。
そもそもあまり来て欲しそうでもなかったし。

というわけで、結局、私は今こうして妻の所にいる。

 「天気が良いから外に出てみようか。」

妻を車イスに乗せ、病院の周りを散策。

20100918_b.jpg

さわやかな秋の風が通り過ぎる。
猛暑が続いている間は、とても外に連れ出すことはできなかったけれど、今日はとても気持ちが良い。

  「2人だけで散歩するのは、ずいぶん久しぶりだね」

20100918_c.jpg
 (まぶしそうだったから、私の帽子を被せた。ちょっとカッコワルイけどゴメン)

こんな天気の良い日は、2人でよく車に乗り、ちょっと遠くの大きな公園に出かけた。
仕事がヒマな時は、週に2~3日もそういう日があった。
去年からはラッキーも一緒。

  「ラッキーも連れてきたかったけれど、私が病室にいるときは
  長いこと車に入れておくことになるから、かわいそうだしね。
  こんど誰か一緒に来れる時に連れてくるよ」

子どもたちのことや、ラッキーのこと、庭のトマトが豊作だったこと、でも今は全部枯れてしまったこと、近所のスーパーがリニューアルしたこと、仕事は順調に進んでいること、家の中は少し散らかっているけどなんとかやれていること、料理のレパートリーが増えたこと、新しい包丁を買ったこと・・・などなど、ゆるゆるといろんな話をした。

20100918_d2.jpg

ベンチに座って顔を見ながら話すと、時折、眼を見開くような反応を示すことがある。

ただの反射なのかもしれないけれど、話の内容に注目しているのかもしれない。

そういえば、PT(理学療法士)のSさんが、こんなことを言っていた。

「ときどき、手を握り返してくれるんですよ。反射だとは思うんですけど、どうもそう思えないような時もあるんですよね」

――あれこれ話していたら妻との散歩は1時間近くにもなってしまった。
そろそろ、昼のリハビリの時間。
病室に戻ると、そのSさんが待っていた。

「長い散歩でちょっと疲れていると思いますから、今日はリハビリではなくマッサージの講習をしましょうか」
Sさんはそういって、私に効果的なマッサージ法を教えてくれた。

Sさんは妻の右手右足、私は左手左足を担当。

イケメン2人?を従えて、なんだか偉そうにふんぞり返っている感じの妻。

窓の外の木々が静かに揺れる。
雲の流れをうつして、日が照ったり翳ったり。
幸せの感じ――私が受け入れさえすれば、そう思えなくもない秋のひと時。

さあ、そろそろ帰って子どもたちの夕食を作らないと・・・
妻のなかでは、どんな時間が流れているんだろうと、思った。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-09-18(土) 22:30】 | Comments:(7)
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遠い記憶がよみがえる 【2010-09-26(日) 23:11】
病室に入ると、妻は気持ちよさそうに寝息を立てて眠っていた。
ふと見ると、ベッド横の棚には、以前から置いてある写真の隣に、初めて見る写真が2枚、飾ってあった。

100925a.jpg

一番右にある1枚は、私たち夫婦の2ショットで、熱海のT夫妻が我が家に来た時のもの。

写真の中の妻は、楽しそうに笑いながら、何か話をしている。
その横で私はのんびりとくつろいでいる。
子どもたちの姿は見えないから、ご馳走を食べた後の、大人だけの語らいの時間だと思う。

その隣の1枚には、妻とラッキーが写っている。
去年の夏、熱海のT夫妻宅に夫婦で行った時のものだ。

妻は、キレイに片付けられたリビングの床に座りながら、上向き加減で、やっぱり楽しそうに何か話している。
きっと、立っている誰か、私かTさんと話しているんだろうね。

さらに枕元のミニアルバムを開いたら、10数枚の写真が追加してあった。

何年も前の写真もある。
子どもたちがあまりに幼くて、笑ってしまった。

「Tさんが来て写真を置いていってくれたんだね」と話しかけたら、妻は眼を開いてくれた。

1枚1枚、妻の目の前にかざして、思い出話に花を咲かせた。

「ああ、私たちはこんなに幸せだった。思えば20年間、いつもいつもこんな感じだったね」って。

100925b.jpg

ここに記録された瞬間は、いうまでもなく、すべて確かにこの通りに起こった出来事だ。

あの日あの時、私たちが反射した光がレンズを通してフィルムやディスクに焼き付けられた光の痕跡。

過去の遠い記憶ではあるけれど、今日はなんだかとっても新鮮に感じられる。

夫婦の時間/想い出 | 【2010-09-26(日) 23:11】 | Comments:(2)
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