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ラッキーパパ

Author:ラッキーパパ
向日葵のように明るかった妻が突然倒れました。5人の子どもたち(T:18、Y:16、K:13、ラッキー:犬1…全員♂・年齢は当時 2016年より猫1が参加)と共になんとか生きています。詳しくは「はじめに」で。

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カートを押す夫たちの幸せ 【2010-10-23(土) 14:49】
ここ数ヶ月間、日常の買い物は私が1人ですることが普通になってしまったけれど、妻が倒れる前日までは、いつも2人一緒に出かけていた。

妻は車の運転もできるし、買う物はほとんど食材だから、私がいてもあまり役には立たないのだけれど、いつも「一緒に行こう」と誘われた。

「仕事、まだ途中なんだけど・・・」

「いいじゃん、気晴らし気晴らし!」

「私が、ここで1時間仕事をするのと、1時間買い物に付き合うのと、わが社にとって、どっちがプラスかなあ。名誉会長(裏の社長)としてはどう思う?」――なんていう皮肉も、「今夜はおいしいもの作ってあげるから、ね、行こう行こう!」というストレートな誘惑で吹き飛ばされ、結局いつも付き合うことになった。

平日昼時の店内。たいていは奥さんが一人で買い物をしている。
こうやってダンナがカートを押して奥さんの後をついて回っているのは、きっと自分ぐらいだろうな、と思っていた。

あれこれ食材を物色しながら楽しそうに買い物をする妻を見ていると、それなりに幸福感はあったけれど、あまりに日常のことなのでありがたさも薄れ、とにかく早く帰りたくて「何でもいいから早くして」と、急がせていたばかりいたように思う。

いま思えば、妻は「夫婦で買い物をする」という何でもない日常、買い物という行為そのものが、楽しかったんだろうと思う。だから、いつも2人で行こうとしていたんだろうね。

     *

妻が倒れてからは、夕方から夜にかけて1人で買い物に行くことが多くなった。
惣菜などが半額になっていたりするので、お手軽に1食分ができてしまう。

その時間帯、店内を見渡すと、「カート夫」が予想以上に大勢いることに驚く。

「今夜は、煮物でいい?」とか、「これ、どう? 食べたい?」とか聞かれて、「ああ」とか、「そうだね」とか、「なんでもいいよ」とか、応えている。

それはまさに1年前の自分の姿そのものだ。
一見、夫たちは退屈でつまらなそうだけど、それがどんなに幸せなことか、今は身にしみて感じる。

「これでおいしいスープ作ってやっからね!」――妻と同じような年代の「肝っ玉お母さん」という感じの人が、大きな肉のかたまりを手にとって、カートを押す夫に得意げに語りかけた。
きっと、ダンナの好物なんだろうなあ。

そんなときは、自分が独りでいるということが浮き彫りになっているようで、ちょっとだけつらくなる。

妻が作るスープは、いつもおいしかった。
味噌汁も中華スープもポトフも。煮物も炒め物もおいしかった。
カレーもシチューもパスタも野菜炒めも肉じゃがも青椒肉絲もクッパもぶっかけうどんも生姜焼きもサラダも手作り餃子も手作りハンバーグも、ぜんぶおいしかった。

今スープは、お湯を注ぐだけのインスタントものですませてしまっている。
ときどき、料理の得意な長男がポトフを作ってくれるけれど。
それなりにおいしい。

夫婦の時間/想い出 | 【2010-10-23(土) 14:49】 | Comments:(15)
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コメント

ウチも買い物は妻と二人ですかね^^
まぁ、僕らは子供もいないので気楽に二人でデートみたいな感じですけど。

今度JeffBeck系のLive音源をまとめまして、どこかに置いておきますね。
EC&JBのジョイントコンサートもありますし。

ちなみに、僕はあのジョイントを「ベックラプトン・コンサート」と勝手に呼んでおります。
2010-10-23 土 19:29:04 | URL | とよ #- [ 編集]
奥様とお買い物をご一緒にされていたなら 買い物の極意もよくご存知でしょうね!とおちゃんもほとんど休みの日は一緒に買い物に付き合ってくれていたので今 会社帰りにひとりぼっちで行っても 私が鍛えた通り 吟味して買うので 例えばリンゴとキャベツだけでいいと言っても 時間がかかります  気の毒なのは女性専用消耗品をたくさーん買わされることです…申し訳ないとは思いつつ
生協などで買い忘れた時はお願いしてしまいます(汗)慣れたから平気…って言ってくれてるけど やっぱりいやだろうなぁ~(^_^;)
行きつけのスーパーマーケットの店員さんにも覚えられ しっかりお店専用のマイかごも買って毎日のように行ってくれているので
今に買い物評論家にでも転身しそぉ~(*≧m≦*)
2010-10-23 土 19:50:06 | URL | らな #- [ 編集]

うちのカカは仕事柄(料理人・料理講師)
毎日、何カ所も食材を仕入れて回る人でした。
当然、私は〝荷物持ち〟という役割でついて回り
これまた当然のことながら〝カート亭主〟でもありました。

だからラッキーパパのせつなさは身にしみます。

今は実家に居候中のため、買い物は母の担当で、私はカートともご無沙汰ですが
来年からはカカとモダンとの新生活が始まるので〝カート亭主〟再開です。
1人でカートを押すのはせつないけれど
家でカカとモダンが待っててくれると思えば
気持ちもやわらぐかな?

ラッキー一家にも、きっとそんな日がやってくるはず!
お互い、今のウチに料理の腕を磨いておきましょ(笑)!
2010-10-24 日 03:14:53 | URL | トト(タロ) #/jB3MCgM [ 編集]

こんにちは。
私も夫の生前はどこへでも一緒に行きたくて、誘惑していました。買い物大嫌いな夫だったけど、亡くなる半年前から人が変わったように付き合ってくれるようになったんですよ。
あの半年は本当に寄り添って過ごした大切な時間でした。楽しかったな~。

買い物に家事にお仕事に、毎日大変でしょうね。一日一日、一歩一歩、頑張りましょうね。
2010-10-24 日 06:38:03 | URL | Aiko #- [ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010-10-24 日 12:45:57 | | # [ 編集]
◇とよさん
「ベックラプトン」、いい響きです!
去年、スーパーアリーナで見たときは、枯れた味のクラプトン翁に対して、ベックはあんまり若くて、やっぱりカミサマは年取らないんだなあと思いました。

そちらにもおじゃまして同じようなことを書き込みました。

◇らなさん
ただ、ぼーっとカートを押してただけなので、極意も何も伝授してもらえなかったです。
ただ、「野菜はこの店、魚はあっち、肉はあそこ、でも鶏肉だけはこっち」ということは、着いて回るうちに自然と覚えました。
それでも今は、全部同じ店で買うことがほとんどですけどね。

◇ トト(タロ) さん
ウチの妻は、料理は素人だけど、買い物に関しては、価格や場所の記憶力がすごくて驚かされました。
「カート亭主の憂鬱」――最初のころはかなり落ち込んでだけれど、今はずいぶんなれました。

◇Aikoさん
きっと「大嫌いな買い物」vs「大好きな奥さんと一緒」の闘いで、「買い物」<「奥さんと一緒」だったんでしょうね。

「寄り添って過ごした大切な時間」――私たち夫婦にもたくさんあります。
ただの思い出といえばそれまでだけど、なぜだかフシギな存在感のようなものを感じます。
目の前にあるモノやコトよりも、もっと確かな何か、のような。
過ぎてしまったことだけど、今もしっかりとここにあるような。
2010-10-24 日 13:20:03 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010-10-24 日 13:54:38 | | # [ 編集]
マリアさん、コメントありがとうございました。

ただ、読み方によっては、ちょっと誤解を受けるような内容があったので、いったん鍵コメにさせていただきました。

> だ!か!ら!奥様が退院される前にラッキーパパさん!
> お料理の腕を磨かなきゃね└|∵|┐

了解です!
他のメッセージももちろん、です。
2010-10-24 日 16:18:53 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010-10-24 日 16:20:25 | | # [ 編集]
ゴメンナサイ(汗)

気分悪くさせてしまいましたか…凹

実は私、リハビリ施設を持つ病院で看護師をしていて、それで奥様の介護日記のス○○リ様のところへおじゃましていました。

ラッキーママさんのような状況下におられる方々を日々見ていて…。

もっとリハビリを…と思っても3ヶ月という期間で次々と患者様は入れ替わり…在宅復帰か施設か…の選択。現場も苦しい選択です。
2010-10-24 日 17:42:59 | URL | マリア #- [ 編集]

マリアさん、気分ワルくなんてありません。
お心使い、感謝しております。
またコメントお待ちしております。
2010-10-24 日 17:52:46 | URL | ラッキーパパ #EHXjf8Pg [ 編集]

明日はわからない…。そんな現実を毎日目の当たりにし、また、回復期の方々のリハビリがもっと充実したなら…。と日々病院の在り方を問う毎日です。

病院の現実や、もっとよくなるのではないか、もっと他の治療があるのではないか、と思われるであろうご家族の思い。ラッキーパパさんのようなブログを拝見すると、身が引き締まりまた、私達もそれに応えるべく看護をしなければと思います。

また寄らせていただきますね。
2010-10-24 日 18:52:08 | URL | マリア #- [ 編集]
今も病院の看護、介護、リハビリの人と、そんな感じの話をしてきました。

妻に関っていただいているスタッフは、みんな良い感じで、いつもありがたいと思っています。
今は、家族よりも接する機会が長いですから、ほんとに頼りにしています。
2010-10-24 日 19:54:33 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]

何度もスミマセン…。

そのとおりですよね。ご家族よりも長い時間を過ごす私達、看護師、介護士OT、PTなど…もちろん医師も、患者様の一分一秒を無駄にすることなく患者様の残存機能を引き出し、回復に繋げるよう努力しなければいけないのだと痛感します。

また、ご家族の方だとなかなか“意見”しにくかったり、治療のプロが一生懸命やってくれているのにこんな事言っては失礼ではないか…、こんな事言って明日から対応が変わったらどうしよう…など、思い、なかなか本音を言えないのも現実ではないでしょうか?

何かあったら遠慮なく聞いてみて下さい。疑問を聞いてくれるご家族は、それだけ熱心という事で、やはり世間の目もあり(秘)(笑)様々な治療に取り組んでいただける場合も多いんです。新しい治療などであっても試してもらえるチャンスがあるかと思います。言葉は違いますがモニターさんのような…。

ラッキーパパのブログに辿り着いたのも何かのご縁。陰ながら応援しています。

私も明日は日勤です。沢山の方々のカルテを手に、昨日より今日…の微妙な変化に人間の生きる力、喜びを感じ…。

ひとりひとりと向き合えるよう明日もがんばります♪
2010-10-24 日 22:27:56 | URL | マリア #- [ 編集]
コメント、ありがとうございます。

検温や血圧測定などのとき、ニコッと笑いかけて「検温しますね」と言ってもらうと、すごく嬉しく感じます。
たとえ本人に意識がなくても、ちゃんと人間として扱ってもらっていると感じるんです。

私も5月に胆石で2週間ぐらい入院しましたが、事務的にやるのと、笑顔でやってもらうのとでは大違いでした。

心に余裕をもって、明日もがんばってください。
2010-10-24 日 23:53:25 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]
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