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ラッキーパパ

Author:ラッキーパパ
向日葵のように明るかった妻が突然倒れました。5人の子どもたち(T:18、Y:16、K:13、ラッキー:犬1…全員♂・年齢は当時 2016年より猫1が参加)と共になんとか生きています。詳しくは「はじめに」で。

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妻が残してくれた宝物 【2011-01-09(日) 10:36】
妻が倒れて意識を失ってから、もうすぐ1年が経とうとしている。
この期間、私たちは多くの人から助けられ、励まされてきた。
それとは別に、健康保険や医療保険のありがたさも、深く実感させられている。

最初の大手術から、気管切開や胃ろう手術、各種検査、それに長期にわたる入院。今までかかった医療費は、きっと恐ろしい金額になっていると思う。
倒れた直後は、命のことだけが気がかりでお金のことは何も考えていなかったけれど、一命を取り留めたことに安堵したあたりからは、膨大になるであろう医療費のことで心が押しつぶされそうになった。

しかし「高額療養費制度」というのがあり、健康保険料を納めてさえいれば、1ヶ月の医療費がどんなにかかっても、一定額(8万円程度)に抑えられるということを聞いて、どんなにホッとしたか分からない。

5時間を越える大手術は何百万円かかったか分からないけれど、その制度のおかげで、最初の月に支払ったのは十数万円で済んだ。(差額ベッド代など、保険適用外のものは実費となる)

それまでは妻も私も病院嫌いで、子どもたちが高熱を出しても、めったに病院には行かなかったから、相当な額になる健康保険料を払い続けることは、なんだかバカバカしく感じていたけれど、今はしっかりと払い続けていて本当に良かったと思っている。

     *

それから民間の医療・生命保険。
以前は大手の生保に入っていたけれど、数年前から、妻はTさんに紹介された新しいタイプの保険に切り換えていた。
掛け金は以前の半額ぐらいになって、家計的には大助かりだったらしい。
そういうことはすべて妻まかせだったので、どのような内容の保険に入っていたのか、妻が倒れるまで私はほとんど知らなかった。

ただ、加入するときに、「私が死んでも、母子家庭には手厚い保護があるし、子どもたちも苦学してあなたを助けるだろうから、そんなに大きな保障はいらないと思う。それよりも、あなたに何かあったら私は仕事も何も手につかなくなって経済的に悲惨なことになるから、むしろそのときの保障は大きくしておいて欲しい」と、そんなことを言った記憶がある。
半分ジョーダンで、半分ホンネだった。

妻が倒れてから医療保障請求のために加入済みの保険内容を調べてみると、ありがたいことに私と妻の保障内容は全く同じになっていた。
妻は実質的には専業主婦のような立場なので、常識的に考えれば、私が死んだ場合の保障のほうを手厚くしておくのが普通だろうし、保険の営業の人もそういう方向で話を進めるのだと思う。

だけど妻は、私の言ったことをしっかりと受け止めてくれていたのだ。
きっと「自分にもしものことがあったら、この人は落ち込んで何もできなくなる。立ち直るのに相当な時間がかかる」と考えていたのだと思う。

その保障のおかげで、私たち家族は、突然訪れ今なお続く困難のなかにあっても、少なくとも経済的には大きく救われることになった。
もしそれがなかったら、今ごろ私は心身ともに相当なムリを強いられ、共倒れになっていた可能性も少なくないと思う。

10年ほど前、私は仕事で生命保険に関するガイドブックの原稿を書いたことがあったため、貯蓄型の保険といっても、それは保険と貯蓄が一緒になっているだけで、結局保険の部分は掛け捨てになっているということを知っていたから、私たちが入っている保険はすべて、いわゆる「掛け捨て」のものにしていた。

だけど、それは決して「掛け捨て」ではなかったということを、いまあらためて思わされる。必ずしもそれは、こうして給付を受けることになったからということではない。

「掛け捨て」というと、なんだかお金をドブにでも捨てるような、損をしたようなニュアンスがあるけれど、実際は、そのおかげで困っている人が助けられているわけだし、絶望が希望に変ったり、立ち直るまでの準備期間が与えられていると考えれば、それは決してムダでも、捨て金でも、もったいなくもないはず。
私たちが支払っていた保険金は、私たちに何もなかったころは、どこかで困っている人の保障に回っていたということになるのだから。

そう考えると、「掛け捨て」というより、「掛け合い」とか「掛け助け」とでも呼ぶべきものなのかもしれない。
そして実際にいま私たち家族は、多くの人が掛け続けてくれている保険金で、心身ともに救われている。

そうした保険に入っていてくれた妻にも、紹介してくれたTさんにも感謝している。
医療や福祉、保険制度が充実した日本という国で暮らせること、また多くの素晴らしい友人や親族に恵まれたこと、そして、こうした経験を通じて、そのありがたさを実感できたことを感謝している。

子どもたちや、素晴らしい友人関係や、思い出や、妻はいろんな宝物を残してくれたけれど、この保険もその一つだと思う。給付を受ける毎に、妻の心遣いがひしひしと伝わってくる。

「あなたが入っていた保険のおかげで、お金のことはぜんぜん心配いらない。ゆっくりゆっくり療養して大丈夫。でも、そろそろ起きてほしいな。けっこう上達した料理の腕前を見せたいし」――今日も妻に話しかけた。


雑想 | 【2011-01-09(日) 10:36】 | Comments:(8)
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コメント

一気に読ませてもらいました。プラス思考を奮い立たせ頑張っていらっしゃるのですね。1年もの間変わらぬ状況の中頑張って来られたご主人の愛情に敬服です。多くは望めない厳しい状況みたいですが意識だけでも戻ってほしいですね。
2011-01-09 日 13:00:07 | URL | 通りすがり #- [ 編集]

 読んでいて奥様の愛情と、ご主人の愛を強く感じます。元気を戴いたようです。自分も頑張ります。父面会時に、テレビより・・明日があるの歌が流れて・・少し啼きそうになったhotakaでした。
2011-01-09 日 22:26:24 | URL | hotaka #0zcuN3Us [ 編集]
◇通りすがりさん
独り言のようなブログ、読んでいただき、ありがとうございました。

◇hotakaさん
明日があるんですね。
それだけで希望です。
2011-01-10 月 09:00:16 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]
現行、父の要介護度は4です。全介助部分が増えて要介護度3も可能性もあるとの相談員に・・何とか特記事項にて・・現状介護度5に近いと思うのでありますが・・25日から二泊三日にて老健退所在宅になり再びロングショート対応にて相談を行いました。
 要望としてはリハビリ継続・3回/週にて夏場と冬場・・体調面体力面が回復とを考えてお願いしました。月18万は安くはないですが・・何とか頑張ります。
 今日の報告でありました。
2011-01-12 水 23:11:57 | URL | hotaka #1wIl0x2Y [ 編集]
hotakaさん、コメントありがとうございました。
リハビリ、お金はタイヘンですけど、(もしかしたら、本人もタイヘンでしょうけど)、でも、できるだけ続けて欲しいと、私も思います。
2011-01-13 木 22:46:23 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]

とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
2011-02-17 木 16:43:47 | URL | あろえ #- [ 編集]
私の母も一昨年、脳出血で倒れ未だ意識は戻りません。しかし助かって良かったの次に来たのは医療費の負担…健康保険、限度額認定、民間保険がなければとても今まで耐えられる事が出来なかったと思います。掛け合い、助け合い、その通りだと思います。同じ環境の者として力強いコメントでした。
2012-01-11 水 21:02:20 | URL | メルモ #- [ 編集]
ずいぶん前の記事まで読んでいただいたんですね。
ありがとうございます。
いろいろタイヘンだと思いますが、お互い希望をもってがんばりましょう。
2012-01-11 水 23:31:41 | URL | ラッキーパパ #DwOngqZg [ 編集]
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