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ラッキーパパ

Author:ラッキーパパ
向日葵のように明るかった妻が突然倒れました。5人の子どもたち(T:18、Y:16、K:13、ラッキー:犬1…全員♂・年齢は当時 2016年より猫1が参加)と共になんとか生きています。詳しくは「はじめに」で。

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3男の夢に現れた妻 【2010-02-17(水) 22:27】
妻が倒れてから34日、意識不明になって33日目。

今朝、3男が朝食の時間になってもなかなか起きて来ようとしないので、兄たちに聞いたら、「あいつ、母さんの夢を見たって言って、泣いてるみたいだった」ということ。

母親が入院してからもう1ヵ月以上になる。
さすがに寂しさが込み上げてきたんだね。でも、しばらくしたら、なんとか起きてくるだろうとほうっておいたら、登校ギリギリの時刻になっても、動くようすがない。

子ども部屋に見に行ったら、3男は枕を抱いて泣いていた。

「どうした?」

「母さんが…」

「母さんが、どうした?」

「母さんが、夢に出てきた。元気なままの母さんだったんだよ。普通の母さんだった」――泣きじゃくりながら、夢に見た母の姿を思い出そうとしている。「こんなことになるんなら、もっと手伝うんだった…」

かわいそうに。慰めてやらなければ――そう思ったけれど、私は全く逆の行動に出てしまった。

「今さらそんなことを言っても仕方ないだろ。だったら、今それをやれよ! 今、母さんが望んでいることを、しっかりやれよ!」
――かなり強い口調だったと思う。

私自身、いっぱいいっぱいの状態だったせいか、いろんな思いがあふれ出して、過剰に語気が荒くなってしまった。
「つらいのは、君だけじゃないだろ。兄さんたちだって、父さんだって、必死でがんばってるんだから」

「そんなことは分かってるよ。オレだって一生懸命明るくしようとしてるもん。学校でも普通にしてるし。でも、ふっと悲しくなってしまうんだよ…」

「学校はどうするんだ? 行かないの? 行かないんなら、自分で電話して、自分で責任とりなさい。分かった?」

「行くよ。だからもうちょっと待って」

――結局、1時間ぐらい遅れて、3男は学校に行った。

長男は、3男と私のことを心配して、今日は外出をせずに自宅で受験勉強をしてくれた。
3男が学校に行く前に、それなりにフォローしてくれたようだ。

  * * *

夕方、3男の帰宅を待って、一緒に病院に。
「今日はあいつも一緒に連れてったほうがいいと思う」という長男の提案だった。

まだ眠り続ける母を前に、はじめ3男の表情は硬く、何も話すことができなかった。

「ほら、ただ寝ているだけで、いつもの母さんと同じだ。手も暖かい。ちゃんと生きてる。家族がしっかりしてれば、必ず帰って来るから。それまで君はどうしているのか、母さんを待っている間、どうしているのか、話して聞かせたら安心すると思うよ。こちらが話すことは、きっと通じているんだから」

――それからしばらく、彼は母の耳元で何かを話し続けていた。

そのとき、また神奈川からKさんが面会に来てくれた。
ほんとに、どうしてこんなにいつも会えるんだろう。
もしかしたら、いつもいつも来てくださっているのかもしれない。
面会時間はほんの短い間なのに、往復3時間以上もかけて。
妻は、まだあまり反応できないのに。

病院からの帰り、車で駅までお送りする途中、母から頼まれた買い物があったのでディスカウントスーパーに立ち寄った。
そこで3男はシュークリームをカゴに入れようとするので、「ジバラだよ」と言うと、どうしようか悩んでいるようす。

いろいろ買い物を終えてレジに並ぶと、すでにKさんがシュークリームを精算しているところだった。ああ、また、よけいなお金を使わせてしまった。

だけど、そのおかげで3男はすっかり元気になった。
こんなふうにいつも我が家族は、たくさんのたくさんの人に助けられてきたのでした。

子どもたち | 【2010-02-17(水) 22:27】 | Comments:(10)
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コメント
私も夕べ夫が寝返りして、ベッド上で起き上がる夢を見ました。

子供達の夢にはパパはどんな風に出てくるんだろう?
娘には元気だった頃のパパが記憶にありますが、息子は2歳の頃には車イスの夫の膝上を取り合っていた記憶があればいいほうです。

三男さんの今の心のケアは、これからの人生を左右する重要なものになりそうですね。
2010-02-17 水 23:02:55 | URL | ままカモ #- [ 編集]
> 私も夕べ夫が寝返りして、ベッド上で起き上がる夢を見ました。

きっとそんな日が来るということだと…。

> 子供達の夢にはパパはどんな風に出てくるんだろう?
> 娘には元気だった頃のパパが記憶にありますが、息子は2歳の頃には
> 車イスの夫の膝上を取り合っていた記憶があればいいほうです。

そんな子どもたちを見てきた母親の気持ち、いまなら少しはお察しできる気がします。
でも、元気なパパは、ママのお話のなかではたくさん出てきたんでしょうね。

>
> 三男さんの今の心のケアは、これからの人生を左右する重要なものになりそうですね。

そのあたり、ほんとに気をつけないと、と思いました。
2010-02-17 水 23:50:32 | URL | junflower #- [ 編集]
家族の誰かが大きな病気をしたとき、間違いなく誰もが前を
向いて頑張ろうとします。「しっかりしなきゃ!」と自分に
言い聞かせながら。けど、その「しっかり」には微妙な温度
差があったり、歩幅の差があったりして、つい歯痒く感じる
ことやがっかりさせられることもあるでしょう。またその反
面、予想もしていなかった頼もしさや逞しさを感じることも
あるはずです。
奥様は今、静かに眠りながら、ご家族の「心の鏡」の役を買
って出ておられるのかもしれませんね。ご家族一人ひとりが
奥様の現状と向き合いながら、ご自身の心の中を見詰めるこ
とができる大切な時間なのではないでしょうか。

今、ご主人にはひとつ屋根の下に「母親」という存在が手の
届くところに在ります。幾つになっても息子は息子、母は母。
たしか先日の日記にも、お母様と寝食を共にされるのはずい
ぶん久しぶりのことと書いておられましたよね。奥様のご病
気という皮肉が与えてくれた貴重な機会……。勝手な憶測で
申し訳ないのですが、その「母と息子の実像」を前にして、
多感な時期を過ごしておられる三男の息子さんは、母の不在
が無性に寂しく感じて「子供還り」してしまう時があるのか
もしれませんね。時には立ち止まってワガママを言ったり、
素直に駄々をこねられる関係を確認させてあげることも必要
なのかな。今まで母さんがそれをしてきたように。

優しいお兄ちゃんやお婆ちゃんもそばに居るし、なによりも
ご家族の皆さん間違いなく前を向いておられるのですから、
きっと大丈夫ですよ。
2010-02-18 木 03:02:35 | URL | 晴 #ncVW9ZjY [ 編集]
> 奥様は今、静かに眠りながら、ご家族の「心の鏡」の役を買
> って出ておられるのかもしれませんね。

そのとおりですね。
みんな、今までの生活、生き方、考え方を反省させられています。

> 時には立ち止まってワガママを言ったり、
> 素直に駄々をこねられる関係を確認させてあげることも必要
> なのかな。今まで母さんがそれをしてきたように。

みんなで、強くならなければという思いがあるので、どうしても弱さや甘えたい部分が抑圧されてしまいがちです。
そのあたりのことを、どうフォローしていくか、3男に限らず、兄たちのことも考えていかなければと思っています。

2010-02-18 木 10:19:59 | URL | junflower #- [ 編集]
何か三男君の話を聞いて切なくなりました。
愛おしい人の夢を見た日は不思議と一日中夢から脱しきれずに何とも言えない苦しい感情に終日苛まれます。
お母様の夢では尚更でしたでしょうね・・・

夢を見た三男君の心の弦が大きく揺れてしまった。家族にも振動が伝わり、保っていた均整が一瞬崩れてしまう。向日葵さんも感情的に・・・
でも、強い強い父も、自分と同じように一人の人間として人生を歩んでる。
今は、つらさも喜びもみんな共有していた事を改めて感じ取り、同じ航海船のクルーとして更なる連帯感を強められたような気がしてなりません。
へこたれてみせるのも心の均整を図る手段。深く理解し合うための儀式。そんな思いを抱きました。


2010-02-18 木 12:11:06 | URL | And You And I #- [ 編集]
私は、3日間の昏睡状態の時
親友の見舞いの時、ムクッと起き「俺は、復活する。」と言って又眠ったそうです。
6年経ってボチボチ復活しています。独りでですが。
「生きてこそ」と思っています
皆さんで一緒に「生きてこそ」と思ってください。
2010-02-18 木 12:55:01 | URL | 心咲 #- [ 編集]
> 何か三男君の話を聞いて切なくなりました。

彼のつらさがよく分かるので、私自身、よけいに苦しくなってしまいます。

> へこたれてみせるのも心の均整を図る手段。深く理解し合うための儀式。
> そんな思いを抱きました。

そのあたりのことは、始めから宣言してたりします。
「父さんが強かったのは、母さんが支えていてくれたから。いまは君たちが支えてくれないと、父さんはポキっと折れてしまうからね」と。

とっても弱い情けない父です。
2010-02-18 木 16:27:59 | URL | junflower #- [ 編集]
> 「生きてこそ」と思っています
> 皆さんで一緒に「生きてこそ」と思ってください。

そうですね。
とにかく生きてさえいれば、希望はあるはずです。
2010-02-18 木 16:30:22 | URL | junflower #- [ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010-02-18 木 18:22:55 | | # [ 編集]
元気なパパの話しはママのお話の中に沢山出てきて・・・いないです。
親としてしてあげないとダメですよね・・・
親としての未熟さがモロに出ています。
ランドセルも外に投げてはだめですよね~。反省しています。
2010-02-19 金 23:36:14 | URL | ままカモ #- [ 編集]
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