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ラッキーパパ

Author:ラッキーパパ
向日葵のように明るかった妻が突然倒れました。5人の子どもたち(T:18、Y:16、K:13、ラッキー:犬1…全員♂・年齢は当時 2016年より猫1が参加)と共になんとか生きています。詳しくは「はじめに」で。

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トイレにカギをかけるようになった日 【2010-03-20(土) 23:58】
今日は、新潟から妻の両親と弟さんが来てくれた。
夫である私とはまた違った悲しみや、寂しさや、不安や、希望があるのだと思う。

     *

今は夜の10時。2人だけの病室。
心拍数も、血圧も、呼吸も、すべて正常。
ただ、少し熱があるのかもしれない。氷枕を抱き抱えるように寝ていた。

肩、肘、手指、膝、足首、足指(とくに親指を重点的に)と、間接を中心に一通りマッサージ。

「またラッキーと一緒に散歩しようね」

そして、今夜も想い出話の続きを・・・。

     *

憶えてる? 
一緒に暮らし始めて間もない頃。

私がトイレで自然の摂理に身を委ねながら本を読んでいると、突然あなたがドアを開けて入ってきて、私の前に味噌汁の入ったお玉を突き出したんだ。

「え?」と驚く私。

「アジミ!」

「は?」

「お願い、味見して。結構イケルと思うんだけど」

そう言ってあなたは、戸惑う私の口に味噌汁を強制的に流し込んだ。

「どう?」

「あ、おいしい!」――状況はまだよく飲み込めなかったけれど、飲み込んだ味噌汁はおいしかった。

「ね、そうでしょ。オッケー! じゃ、ゆっくりがんばってね」 バタン!

突風が過ぎ去った後、私のなかで、何かが変わった気がした。
頭の後ろのほうでパキンと、殻が破れたような音。
読書を再開しようとしても、頭がグルグルしてなかなか内容が理解できない。
とりあえず、いくら夫婦でもトイレにはカギをかけたほうが良いかもと思っていると・・・また、ドアが開いた。

「ゴメン、ちょっとシャツ脱いで。洗濯機回しちゃったから」と言って、あなたは私のシャツを、まるで器用な追いはぎのように一瞬でスルッと奪い取って行ったよね。

あのとき私は、ほぼ裸の状態でトイレに放置されたんですけど。
その自分のおかれた状況がおかしくて、思わず笑ってしまったっけ。
なんでか分からないけれど、嬉しかった。
「ああ結婚したんだ」って気がしたんだ。

そのとき以来、私はトイレにカギをかけるようになったけれど、それは落ち着いて本を読みたいからであって、あなたの侵入を恐れてではないよ。

毎日、そんなことの連続。
あなたのおかげで私はずいぶん丸くなった。
そう、心身ともに。

人気の記事 | 【2010-03-20(土) 23:58】 | Comments:(4)
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コメント
私は夫と一緒になってから「トイレで本」が当たり前になり、トイレ用にちょっとおしゃれなブックスタンドを買いました。
2010-03-21 日 01:00:16 | URL | ままカモ #- [ 編集]
> 私は夫と一緒になってから「トイレで本」が当たり前になり、
> トイレ用にちょっとおしゃれなブックスタンドを買いました。

私なんか、1時間は普通に入ってます。
妻は、トイレにコーヒーを出前してくれてました。
2010-03-21 日 01:14:41 | URL | junflower(管) #- [ 編集]

凄く微笑ましいエピソードですね 読みながら思わず笑ってしまいました 早く回復して 微笑ましいエピソードが復活する事をお祈りします
2010-03-21 日 22:11:16 | URL | あこ #- [ 編集]
> 凄く微笑ましいエピソードですね 読みながら思わず笑ってしまいました 早く回復して 微笑ましいエピソードが復活する事をお祈りします

全く違う人生を生きてきた2人が合流するわけですから、何かと波も立ちます。
私たちは、それを楽しめたので、幸せでした。
2010-03-23 火 10:07:47 | URL | junflower(管) #- [ 編集]
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