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ラッキーパパ

Author:ラッキーパパ
向日葵のように明るかった妻が突然倒れました。5人の子どもたち(T:18、Y:16、K:13、ラッキー:犬1…全員♂・年齢は当時 2016年より猫1が参加)と共になんとか生きています。詳しくは「はじめに」で。

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子どもの自慢話はネズミも食わない? 【2010-10-31(日) 20:01】
日曜日。
妻に会いに行きたかったけれど、ここ数日の急激な気温の変化にやられたのか、どうも風邪気味で少し熱っぽい感じ。
無抵抗な妻に風邪をうつしたりしたらかわいそうだし、諦めた。

     *

妻は、3人の息子たちを心から愛した。
3人とも、自慢の息子だった。

学校の成績は・・・とりあえず・・・まあ置いといて、なによりも、明るく、前向きで、素直で、優しく、親を慕い、大人を尊敬し、世界を肯定的に受け止めている――3人とも、そんな良いところをもって育ってきている。

妻が倒れてからのこの期間、それで私もずいぶんと助けられた。

子どもの頃の私は、父親に反抗してばかりのヒネクレ者だったので、とても自分の子とは思えない。

良いところは、全部、妻から相続した宝ものに違いない。

妻は、この子たちを生んだこと、その母親になれたことを、奇跡的なほどに喜んでいた。

だけど、いや、だからこそ、夫婦でいつも気をつけていたのが、人との会話の中で、決して子どもの自慢をしないようにということ。

明るくて根のない自慢話や笑える親バカは、それなりに愛嬌があって面白い時もあるけれど、それを聞く人によっては、自分の子どもと比較されているようで、いやな気持ちになるかもしれない。

とくに子どもの学業成績やスポーツでの活躍等に絡んだ自慢話は、どんなに控えめ、謙遜をよそおって話したつもりでも、その「ジマンコキタイ」という動機が見え隠れして、どうしてもいやらしくなってしまいがちだ。

そうしたイヤラシイ子どもの自慢話は、「イヌも食わぬ」どころか、何でも食べそうなネズミだって食わないんじゃないか、と思う。

それで、同級生の親御さんはもちろん、友人や知人、親族にも、子どもの自慢はしないようにと夫婦で決めていた。

     *

その反面、どんなに子どものことを自慢しても問題ない・・・どころか、むしろ思いっ切り膨らませて自慢したほうが良い相手がいる。

それはほかでもない、おじいちゃん、おばあちゃん。

妻は、子どもたちが良い成績をとってきたりすると、すぐに電話をして、「○○はスゴイよ! 天才かも!」「おじいちゃんの血を受け継いでいるからだね!」「さすが、おばあちゃんの孫! 将来楽しみ。長生きしないとね!」と、いつもいつも、最大限の自慢をしていた。

電話なのに、踊りながら、身振り手振りを交えて話すから、面白かった。

おまけに、私の母が相手だと、子どもの自慢をしたついでに、「お母さん、私の夫が天才だから、その子どもたちも天才ばかり」と、ホンキで言っている。

電話の向こうではきっと祖父母たちが大喜びしているであろうことは、ビンビン伝わってくる。

     *

ところで、いま思えば、妻は私との約束を破って、祖父母以外の人にも、結構子どもたちの自慢話をしていたような気がする。

その人は、親戚でさえなく、子どももいない。

だけど、子どもたちの良いところを、ごく自然に、何の気兼ねもなく率直に話せてしまう。

よくよく考えると、一緒に住んではいないというだけで、ほとんど家族のようなお付き合いをしていた人たちだ。

子どもたちを、わが子のように思い、褒めて、叱って、遊んで、ケンカして、悩みを聞いて、道を説き、食べさせてくれる。

妻には、そういう人が何人かいて、いつもいつも長電話したり、行ったり来たりしていた。

そして1時間も2時間も、延々と子どもたちの話をしていた。

(まあ、ほんとは、ウンザリされていたのかもしれないけれど・・・。もしそうならゴメンナサイです)


夫婦の時間/想い出 | 【2010-10-31(日) 20:01】 | Comments:(4)
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仏の顔も It's All Right !! 【2010-11-02(火) 00:18】
妻と家庭を持つ1年ほど前のこと。

映像関係の会社を辞めて、私はしばらくトラックの運転手をしていた。

(ちなみに、妻は映像ディレクターと婚約して、実際に結婚したのはトラックの運ちゃんだったということになります)

仕事のことや将来のことで悩み落ち込んでいたとき、運ちゃん仲間が演劇のチケットを1枚くれた。

「行けなくなっちゃったからあげるよ。1枚しかないけど、こういうの好きだよね?」と。

「ティンゲルタンゲル」。場所は渋谷のシアターコクーン。

幻想的な舞台で、夢のなかに入り込んだような内容のファンタジー。

観ていると現実のあれこれ嫌なことを忘れることができた。

第1幕と第2幕の間には、やけに元気のよいバンドのライブコンサートがはさまれていた。

「上々颱風」――人気が出はじめていた頃だけど、私はまだ名前も知らなかった。

「仏の顔もIt's All Right!!」という曲のとき、

天女の羽衣のようなコスチュームを着たボーカルの女性が客席に降りてきて、観客と一緒に歌った。

 ♪ちっちゃいこと ちっちゃいこと 気にしない!
 ♪ダメで元々 It's All Right!!

観客にマイクを向けて、強制的に歌わせる。

 ♪ちっちゃいこと ちっちゃいこと 気にしない!
 ♪ホトケのか~おも イッツオーライッ!

まるでお祭りのように踊りながら、なんどもなんども、

「♪ちっちゃいこと、ちっちゃいこと、気にしない、アソーレ、気にしない! さあ、おとちゃんもおかちゃんも、もっともっと大きな声でえ! ソレ! ちっちゃいこと、ちっちゃいこと気にしない! 気にしない! ダメで元々 It's All Right!!」と。

いつのまにか私も、みんなと一緒になって歌っていた。

そのとき抱えていた問題は、決して「ちっちゃいこと」ではなかったけれど、なんだか大丈夫な気がしてきた。

なんとかなるような気がした。




次の曲は、どこかで聴いたことのある曲だった。

 ♪いつでも神様が見つめているよ
 ♪だから泣かないで
 ♪Let it be

 ♪そうさ神様がきっと笑っているよ
 ♪涙をお拭きよ 
 ♪Let it be

沖縄風に、あるいは民謡風にアレンジされてはいるけど、たしかにビートルズの「Let it be」だった。



なんだろう、このノーテンキな明るさは。

そのお祭り騒ぎに合わせて、自分の心もどんどん素直になっていく。

客席では、老いも若きも、おとちゃんもおかちゃんも、
みんなニッコニッコしている。

 ♪どこかで誰かがきっと待っている
 ♪あなたを待っている
 ♪Let it be

歌詞の内容が、そのままストレートに心に入ってくる。

そのとき、ほんとに神様が見つめているように感じたんだ。

     *

妻と一緒に住んでから、いろいろあったときには、いつも一緒に上々颱風のCDを聴いた。

妻が好きだったのは、「愛よりも青い海」という曲。




 ♪ただひとつの歌を 歌うために生まれた
 ♪ただひとつの愛を 歌うために生まれた


妻は、私の前で、いつも、踊りながら、歌ってくれた。


 ♪ただひとつの夢を 歌うために生まれた
 ♪ただひとつの朝を 歌うために生まれた

 ♪愛よりも青い海 この胸に抱きしめて


その度に、私は、「なんとかなる」「未来は明るい」――きっと、と信じられた。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-02(火) 00:18】 | Comments:(6)
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もうひとつの愛の形 【2010-11-07(日) 19:36】
昨日は、妻の実家(新潟)から、妻のご両親と弟さんが病院に来てくれた。

5月以来だから、ほぼ半年振りの再会。

何度か来る予定があったのだけれど、義母の体調が思わしくなく、何度となく延期になっていた。

その度に、「娘に会いたい・・・」と言っていた。

膝や腰が痛く、心臓にも病気を抱えている。

これまで、すさまじい苦労をして一生懸命に働き、夫を支え、家庭を守り、私の妻となった女性を育ててきた人。

ICUで、手術直後の妻を見て「代わってやりたい」と、泣きながら妻の手をさすっていた。

久しぶりに見た母は、思いの他お元気そうに見えて、私はとても安心した。

子どもたちはみんな部活だったり、模試だったりで、誰も行けそうもなかったのだけれど、なんとかおじいちゃんおばあちゃんに会わせたかったから、部活を早めに切り上げさせて、3男とラッキーを連れて行った。

父は、また少し大きくなった孫を見て、こっそりと予定外の小遣いを渡していた。

天気が良かったので、車イスでいつものコースを散歩。

庭に出ると、母が「私がやる」と言って、妻の車イスを押し出した。

娘の車イスをたんたんと押す母。

普段は、杖なしでは歩くのさえつらいのに、先へ先へと車イスを進めていく。

穏やかに見守る父。

そこには、私とはまた違った愛情のかたちがあるような気がした。

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帰りがけ、母が「ダンナさんに苦労ばかりかけて」と、言った。

悲しかったです。

これから、何度、こうして母娘が会えるのだろう。

今回も、野菜や魚介類をどっさりいただいた。

それと、子どもたちに食べさせてと、大量の稲荷ずしや、ごぼうの炒め物や、煮つけや・・・

おかげで、その後3食、稲荷ずしでした。



夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-07(日) 19:36】 | Comments:(5)
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添い寝 【2010-11-09(火) 22:27】
甘えんぼのラッキーは、いつもこんな感じで、私の布団で一緒に寝てます。

101109a.jpg

寒い日は、布団の中に完全にもぐりこんでしまうので、
窒息しないかと心配したりするけど、息苦しくなると
ちゃんと顔を出してくるので、大丈夫みたいです。

わが家に来た最初の夜は、
どうやって寝るのだろうと思って見ていたけれど、
自分でママの布団の上を寝床だと決めたらしく、
そこで朝までぐっすり眠りました。

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上の写真は去年の3月「母子」でお昼寝をしているところ。
懐かしい・・・。

ママが倒れてからは、ずっと私の布団の中(暑かった頃は布団の上)で
私と添い寝。

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今は独り寝の寂しさを癒してくれています。



夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-09(火) 22:27】 | Comments:(12)
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妖精たちのお告げ 【2010-11-12(金) 23:40】
店頭にはクリスマス関連商品が並び始めている。

猛暑がうっとうしいと思っていたら

いつのまにかもう、そんな時期になっていた。

1月に妻が倒れて、その流れで3月に長男の受験失敗。

5月には私自身が全身麻酔で胆嚢摘出手術。

そして今また、不思議なことが私たち家族の周りで起こっている。

どうも、私が全く知らないネット上の誰かと間違われているらしい。

狐につままれたような話というのを、実体験している感じ。

思い込みというのは、これほどまでに人の判断力を狂わせるのかと

ぞっとしてしまう。

それにしても、今年はいったいなんという年だろう。

天中殺とか大殺界とか厄年とか、あまり気にしないほうだったけれど、

なんだかそんなこともあるのかと思うくらい、

滅多に起こらないことが集中して起こってきている。

ちなみに、妻は、そういうスピリチュアルなことが大好きだった。

何かあるといつも、知人からもらった妖精のカードを引いて

占いのようなことをしていた。

101112a.jpg


私も何度か引かされた。

「今日のあなたのカードは、Inner Power。内なる力が現れる日だって」

 というように、ご託宣が告げられる。

「これ、当たってると思わない?」と妻。

「きっと、何を引いても、当たってると思えるような内容だと思うけど」

そういう皮肉をものとものせずに、

いつもいつも妻は妖精たちに「お伺い」を立てていた。

     *

妻の机を整理していたら、そのカードが出てきたので

戯れに引いてみた。

今日(そして今年になって初めて)私が引いたカードは

「Detoxification(解毒)」。

101112b.jpg

「カードの意味」にはこう書いてあった。

  身体、環境、精神と心に溜まった毒を
  浄化するようにと導かれています。
  神と妖精たちがこの件に関して
  あなたを助けようとしています。

そうか、この1年は、解毒の年なんだ――素直にそう思えた。

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夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-12(金) 23:40】 | Comments:(6)
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2人で「龍馬伝」を 【2010-11-15(月) 20:38】
大河ドラマ「龍馬伝」も、いよいよ大詰めに入ってきた。

演出過剰なところは、ちょっとどうかなと思うところがあるけれど、それでもやっぱり面白い。

私も妻も、あの時代は大好きで、とくに坂本龍馬は特別大きな存在だった。

2人とも、「龍馬伝」を楽しみにしていた。

初回放送は1月3日。

テレビは本当に見たいものだけを録画してから見るというのが習慣になっていたので、その日はOAを見ずに、何か他のことをしていたと思う。

第2話は10日。これもOAの時点では見ていない。

そろそろ見始めようかと思っていた矢先の1月15日、今からちょうど10ヶ月前に、「龍馬伝」を一度も見ないまま妻は倒れたのだった。

それから3ヶ月間ぐらいは、妻の意識が戻ってから一緒に見ようと思い、ひたすら録り溜めておいた。

それ以降は、私だけこっそりと見始めたら、面白くて、どんどんと消化してしまった。

なんとなくうしろめたい気持ち・・・。

そうこうしているうちに、録画用のハードディスクの容量がきつくなってきたので、ある時期、見たものは全部消してしまった。

もし妻が見たいと行ったら、DVDとか、NHKアーカイブとか、そういう方法があるらしいから、大丈夫。

それにしても、あの時代、あんな日本人が本当にいて、歴史の扉を開く大仕事を成し遂げたということは、とてもとてもすごいことだと思う。

年末の「坂の上の雲」も楽しみ。

妻がいなくても、面白いものは、面白いんだな、と感じられるようになった。

でも、やっぱりなんとなくうしろめたい気持ち・・・。

「パパばっかりズルイ」という声が聞こえてきそう。

でも、いつか本当にそう言って怒ってほしいな。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-15(月) 20:38】 | Comments:(5)
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10年後・・・ 【2010-11-18(木) 21:01】
午前中は晴れていたので妻を散歩に連れ出そうと昼から病院に行ったけれど

着いた頃には日が翳り風も冷たかったので、

病室で音楽をかけながらゆっくりと話をした。

     *

  もう今年もあと1ヵ月とちょっとだね。

  去年の今頃は何してたっけ?

  なんだかもうずいぶん昔のことのような気がして、

  何にも思い出せないな。

  たしか私は、年末に向けて大きな仕事が入って、

  あれこれ忙しくしてたような気がする。

  仕事にばかり意識が行っていたから、

  家のことはあまり気がつかなかったけれど、

  あなたはT(長男)の受験が近づいて、

  いろいろとタイヘンな時期だったかもしれないね。

     *

「あと何年がんばればいいかなあ」というようなことを、
私はよく妻につぶやいていた。

「10年がんばって」と妻は言った。

「10年たてば、K(3男)も一人立ちしている頃だし、
 親としての責任は終わっていると思う」と。

「10年、もつかなあ・・・」

「ゼッタイもたせる」

「なにそれ、人を家電製品みたいに・・・」

「でも、2人になったらいろんな所に旅行したいね」

「ラッキーは?」

「ペット同伴の旅館があったじゃない」

「10年だったら、もしかしたら孫もいるかもよ」

「そうねえ、あなたはおじいちゃん、私はおばあちゃん」

「あなたなら、お嫁さんともうまくやるだろうね」

「そう思う?」

「そう思う」

――そんな普通のことが、普通に暮らしていれば、

普通に訪れると思っていた。

だけど、その普通のことが、今では夢のようなことに感じられる。

でも、こうして妻の傍で、暖かな手を握り、

目と目を合わせて、話ができるということだって、

夢のように幸せなことなのかもしれない。

生きていれば、いろいろタイヘンなことや、

やっかいなことや、いやなこともあるけれど、

こうして愛する人と一緒にいられるということ、

誰も介入できない2人だけの時間があるということ、

それだけで、また前を向いてがんばれるような気がする。

夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-18(木) 21:01】 | Comments:(2)
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穏やかで特別なひととき 【2010-11-21(日) 23:10】
穏やかな1日。

いつもの道を散歩。

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奥にある工場に出入りするために舗装された道。

行き止まりなので、工場が休みの日曜日は車も人もほとんど通らない。

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絶好の散歩コース。

約300Mぐらいの距離を、いろんな話をしながら、何度も何度も往復した。

     *

今日、Y(2男)は空手の試合に行ったよ。

試合に出ること、あなたは反対してたけどね。

先生も、ウチの事情を考えて、今まではケガのリスクがある試合には出さないようにしていたみたいだけど、私が、出たらいいと言ったんだ。

自分の力を試してみたそうだったし、数少ない部員の中では、結構強いほうらしい。

自分に殴りかかってくる相手と向き合うって、かなり勇気がいるはず。

あいつにとっては、とても良い経験だと思う。

ケガをしたって、治せばいいし。

T(長男)は予備校。

私が少し元気がないと、「今日は父さんが心配だから家で勉強する」と言って、家に残り料理したり、私の話し相手になったりしている。

どうも、あなたの代わりをしようとしているらしい。

ここ2~3日、そんな日が続いたけれど、今日は夜遅くまで集中して勉強してくるって言ってた。

K(3男)は、私にも、お兄ちゃんたちにも、何かと叱られることが多いけど、それでも何かオイシイものを食べれば、すぐに立ち直ってラッキーを追い掛け回している。

あの打たれ強さは、なかなかのものかもしれない。

今日は、病院に来るより、家に残ってラッキーと2人っきりになれるほうを選んだ。

ラッキーは、相変わらず元気いっぱい。
ビビリも相変わらずだけど、留守番は普通にできるようになったことは大進歩。

子どもたちは、あなたが育てたように育っている。

今まで、いろんなことがあったね。

思えば、不思議なことの連続だったけれど、でも楽しかった。幸せだった。

やり直したいこともいっぱいあるけれど、でも、あなたと出会って結婚して一緒に暮らしたという、そのことだけで、自分の人生をすべて肯定できると思う。

     *

11月21日、今年もあと1ヶ月と少し。

特別に意味があるように感じられる1日、そして1年。

でも、いつだって、特別なひとときなのかもしれない。

(妻のベッドの横にて)

     *

家に帰ると、Yがやけに大きなトロフィーをもらってきていた。

3位だったらしい。

初めての大会で、トロフィーをもらうのは、彼の部活では初めてのことだそうで、先生も喜んだとか。

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Yは、こんど病院に持って行ってあなたに見せたいと行ってたけれど、ちょっと恥ずかしいから、写真を見せてあげるね。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-21(日) 23:10】 | Comments:(3)
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生きているだけで大感謝 【2010-11-29(月) 17:48】
昨日は11月も終わりというのに、20度近くもある暖かな1日だった。

今日も、いつもの散歩コースで2人きりのデートを。

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ツルちゃんのこと、Yが空手で3位になったこと、仕事のこと、実家の親のこと、庭の植物たちが枯れてしまったこと、いま身の回りで起こっている不思議なこと、ラッキーの散歩コースの遊歩道沿いの家でまたクリスマスのイルミネーションが輝き始めたことなどを、思いつくままに報告。

「あなたが倒れてから悩みの種だった会社の決算も、Kさんや税理士のH先生に助けてもらって無事に乗り切ることができた。税務署や県税事務所、市役所と3箇所を巡って、言われるままにサインをして、ハンコを押し、消費税やら、市民税、県民税やらを納めてきたよ」

独立してから十数年、こうした経理事務を妻はどんな気持ちでこなしてきたんだろう。

業績が厳しい年も、稼ぎが少ないというようなことは一度も言わなかった。

いつも前向きに考えていた。明るい笑顔で、私を励ましてくれた。

「生きているだけでも、大感謝」と。

その言葉、今は私が妻に伝えたい。

今年は年賀状、どうしようか。お歳暮は? クリスマスは? おせちは? そういうことは、すべて妻に任せきっていた。

こうしていなくなってみないと、そのありがたさが分からないなんて、なんてもったいないことをしてしまったんだろうと、つくづく思う。

ものすごく幸せだったのに、それが普通で、当たり前のことだと思ってしまっていた。

一緒にいられること、話ができること、近くで笑顔が見られること、それがどんなに奇跡的で夢のようなことだったのか、今は心の底から実感できるのです。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-11-29(月) 17:48】 | Comments:(9)
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もしもあの時・・・ 【2010-12-04(土) 22:33】
12月の穏やかな日差しの中、私は今日も妻の車イスを押して病院の周りを散歩した。

道路脇の畑には、そろそろ収穫期のキャベツや白菜。

のんびりと羽を休める鳥たち。

遠くに聞こえる電車の音。

世の中の喧騒をよそに、幸せの雰囲気が満ちてくるような感覚。

もし、倒れたのが私のほうだったら・・・何度かそんなことを考えたことがある。

きっと妻は、「私のせいでパパが・・・」と、自分を責めただろうと思う。

でも、子どもたちや友人に支えられて、意外とすぐに立ち直ってくれるような気もする。

結構、楽しく母子家庭をやっていくかもしれない。

子どもたちにとってみれば、母親が元気なほうがおいしいご飯が食べられるし、家の中もキレイになるし、メリットが多いのではないだろうか。

仕事ができなくなるという経済的な問題は大きいけれど、そのあたりは行政の支えや、保険でなんとか生きていくことはできるはず。

子どもたちも節約したりアルバイトをしたりして、それなりに助けてくれるだろうし。

今ならまだ、「それなりに、良い父親だった」なんて、良き思い出だけを語り継いでくれるような気もする。

「もし、あのとき・・・」――何度も何度も、そんな考えてもどうしようもない思いが、心を巡っては消えていった。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-12-04(土) 22:33】 | Comments:(6)
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鴨鍋忘年会 【2010-12-11(土) 22:24】
12月とは思えないような暖かな1日。

いつもの「誰も通らない道」を行ったり来たりしながら、たくさん思い出話をした。

ほんとに車も人もほとんど通らないし、道の横にはのどかな畑が広がっているだけなので、普通の声で話をすることができる。

「今年も、鴨鍋忘年会、やったよ」

ちょうど昨年の今頃、Kさん宅で鴨鍋をつつきながら忘年会をした。

私たちだけは夫婦で参加していたから、みんな帰った後、残って後片付けを手伝うというのがいつものパターンだった。

ところが昨年は、Kさんが2次会に行こうと言うので、後片付けもせずに、3人でKさん行き付けのカラオケスナックに直行。

そのときのKさんと妻のデュエットの動画が、今も私の携帯に残っている。

     *

今年も、ほぼ同じようなメンバーで、同じ場所で、同じ鴨鍋をつつきながらの忘年会が催された。

妻が大好きだったKさん宅での宴会。どんなに参加したかっただろうと思う。

それにしても、今年ほど、忘れてしまいたい1年はなかった。

だけど、最も忘れられない1年でもある。

1月15日に倒れた妻にとっては、2010年は、たった15日間しかなかったのかもしれない。

だけど私の心の中には、それなりに楽しい思い出もある。

今日も、そんな1日だったと思う。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-12-11(土) 22:24】 | Comments:(3)
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風呂上りの妻 【2010-12-15(水) 23:49】
学校が休みの2男にラッキーをまかせて、昼から病院に行った。

病室に入ると、ベッドはもぬけのから。

リハビリに行っている間は、「リハビリ中」という札がおいてあるのだけれど、何もなかった。

さて、病院内の捜索でもしようかと思っていたら、ストレッチャーに乗せられて妻が帰ってきた。

「お風呂に入ってきましたよ」と看護師さん。

顔を見ると、ほんのりとピンク色にほてって、ちょっと色っぽかった(笑)

目もパッチリと開いて、私のほうを見ている。

「気持ちよかったんだね」


今の病院に転院するとき、前の病院からの申し送りとして、「入浴は浴槽にはつからずにシャワーで」というのがあった。

それを見た担当の看護師さんは、「浴槽に入れても大丈夫だと思うのですが、私たちの判断で入れてもいいですか? そのほうが気持ちが良いですから」と言ってくれた。

もちろん、私は「お願いします」と応えた。「妻はお風呂が大好きでした。毎日隅々までお風呂掃除をしていて、倒れたのもその最中だったんです」と。

     *

夕方から東京のほうで仕事だったので、病院から直接、現場に向かった。

初めからその予定だったので、今日は初めて電車で病院に行った。

初めて乗る私鉄の路線、初めて降りる駅は、とても新鮮な感じがした。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-12-15(水) 23:49】 | Comments:(2)
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X'masイルミネーション 【2010-12-23(木) 21:59】
クリスマスの季節。

この時期は、夜になってからも、夫婦2人でラッキーを連れて散歩をしていた。

途中、イルミネーションにかなり力を入れている家が何軒かあって、妻はそれを見るのを楽しみにしていた。

とくにお気に入りの所に来ると、「もう1回見たい」と言って、わざわざその区画をぐるっと周って、うっとりと光の点滅を眺めていた。

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赤や青やオレンジの光で照らされた妻の顔が、今も心に残っている。

「キレイだね、ラッキー」そう言って、ラッキーの頭を撫でていた妻。

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それから1ヵ月もしないうちに、倒れて意識を失うなんて、想像もできなかった。

次の年も、その次の年も、ずっと一緒にクリスマスを祝えると思っていた。

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今年は、ラッキーと私だけの散歩になったけれど、光のツリーやトナカイたちは、去年と同じように輝いている。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-12-23(木) 21:59】 | Comments:(4)
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結婚前の妻の話 【2010-12-26(日) 12:51】
昨日は、T夫人、W夫人が妻に会いに来てくださった。

Wさんは、妻の古くからの友人。

私と結婚する前の妻の話を聞いた。

「ハチ公」の映画を見て大泣きしたことや、体が弱くいつも寝込んでいたことなど。

「男の子を3人も生み育てられるなんて、その頃はとても信じられなかった」と。

泣き虫なところは結婚しても変らなかったけれど、結婚生活20年間を通じて、体のほうは普通に元気だった。

出産は3回とも自然分娩。初産のときは陣痛が始まってから3日もかかったけれど。

「話したいこと、いっぱいあるよね」――Wさんは、妻の手を握りながらしみじみとそう言っていた。

     *

夜は、一緒にぎょうざパーティ。

新潟の両親から頂きながら使い切れずに放っておいたごぼうを使って、きんぴらごぼうや、お雑煮風のスープも作ってくださった。

Tさんが持ってきたぎょうざ、相当な量があって、こんなに食べられるだろうかと思ったけれど、脅威の胃袋を持つ3男が、喜んでたいらげた。

それにしても、なんであっという間にこんな料理ができるんだろうと、つくづく感心させられる。

いつのまにか台所も、隅々までキレイになっていた。

思えば、いつもいつもこんなふうに助けられ、お世話になりながら、1年間過ごしてきた。

ごちそうさまでした。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-12-26(日) 12:51】 | Comments:(2)
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「回らない寿司」と「初めての肉じゃが」 【2010-12-29(水) 22:46】
午後1時ごろ、病室に入ると、ちょうどリハビリの時間だった。

今日は作業療法士が中心となって、コルクの積み木を掴んだり話したりの練習。

たったこれだけの作業だけど、長い時間がかかり、すぐに疲れて眼を閉じてしまう。

そんな妻を見ていると、動かしたいという心の思いにしたがって、その通りに体が動くということは、考えてみれば、超能力のようなすごいことなのかもしれないとさえ思えてくる。

リハビリの後、そのまま車イスで散歩をしようと考えていたら、すぐに入浴スタッフが来て、浴室へと連れて行かれてしまった。

20分ほどで帰ってきた妻は、とてもスッキリした感じに見えた。

穏やかな天気とはいえ、湯上りで外に連れ出すのも気が引けたので、ベッドに戻って、いつもの思い出話や近況報告。

     *

 昨日は、子どもたち3人を連れて車でKさんの所に行ってきたよ。

 運転はT(長男)。都内の運転は初めてだけど
 埼玉から神奈川までいつものように環八を回るルート。

 「母さんよりは、安心して助手席に乗ってられるでしょ」と
 Tは自慢気にのたまったけれど、確かに
 いまどきの若者らしくない落ち着いた運転だから
 あなたも安心して乗れると思うよ。

 (ラッキーは?)

 ラッキーはねえ、かわいそうだけどお留守番。
 一緒に連れて行って、食事の間は車で待機ということも考えたけれど
 ラッキー、家なら数時間は普通にお留守番できるようになったからね。

 Kさんは、また「回らないお寿司屋さん」に招待してくれた。
 あなたも何度か行ったことのあるから覚えているよね。
 やっぱり、1皿100円の所とは違って、とってもおいしかった。

 子どもたちは3人ともカウンターに座り
 板前さんにあれこれ好きなように注文して
 あっという間に何枚もの皿が積み上がっていた。

 Kさん、相当な出費だったに違いない。
 だけど帰り際、子どもたちはデザートにハーゲンダッツまでゲットした。

 あなたが大好きだった人。
 あなたの3人の子を、Kさんはいつも我が子のように可愛がってくれる。

     *

今日の夕食は、初めて肉じゃがを作ってみた。

ちゃんと肉じゃがの味はしたし、見た目も問題なし。

子どもたちも、喜んでお代わりしてくれた。

だけど、どうも何かが違うんだよなあ。

レシピはネットで調べた。

クックパッドのタイトルは「旦那が惚れた❤豚肉じゃが」

ちょっと胸がキュンとなった。

そのレシピ通りに作ったのだけれど、

妻が作ってくれた肉じゃがとは、どこか違う料理だった。


夫婦の時間/想い出 | 【2010-12-29(水) 22:46】 | Comments:(5)
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2011年の幕開け  【2011-01-02(日) 23:57】
あけましておめでとうございます。

「一寸先は闇」――夫婦そろって病気に倒れた昨年は、まさにその言葉を実感した1年でした。

最近では「一寸先は光」という言葉もよく見かけます。

しかし、そもそも闇だからこそ、そこに何があるか分からない、どんな素晴らしいことが待ち受けているか分からないと捉えることもできるわけですから、なにもせっかくの古言を強引に言い換えなくても、と思います。

一寸先も一分先も闇だけど、でもそれは決して「お先真っ暗」と同じではない、二寸先、二分先には光が溢れているのかもしれないと、感じています。

いろいろと大変なことがあっても、おかげさまでこうして希望のなかで新しい年を迎えることができました。

闇だと思い込んでいたけれど、目が慣れてくるにつれて光が見えてきたりということもあります。

また、闇であったとしても、そこに光が当たれば、思いもよらぬ宝物が見えてくるかもしれません。

希望が見えない、闇だと嘆くよりも、そこにいかに光を当てるかを考えよう――そう思って2011年を前進していきたいと考えております。

     *

元日は、子どもたち3人勢ぞろいで「母様詣」をしました。

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小春日和の穏やかな日差しのなか、いつものコースをみんなで散歩。

110102b.jpg

それぞれ1人1人交代で車イスを押して100mほどのコースを往復しながら「母子間の秘密の会話」をしたみたいです。


夫婦の時間/想い出 | 【2011-01-02(日) 23:57】 | Comments:(4)
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3男の誕生日に 【2011-01-14(金) 20:42】
昨日の長男の誕生日に続いて、今日は3男の誕生日。

大掛かりだった長男の出産に比べて、3人目は申し訳ないほど気楽な雰囲気の中で生まれた。

14年前の今日、深夜に産気づき、近所の市立病院に連れて行った。

その頃、長男と2男はまだ保育園児だったので、とりあえず一旦家に戻り寝かしつけてから、また出かけようと思った…けれど、2人だけを残していくのもちょっと不安だったので、朝になったら一緒に行こうと様子を見ていたら、朝方5時ごろ「元気な男の子が生まれました」という連絡が入った。

病院の方針で性別は教えてもらえなかったけれど、3人目はきっと女の子に違いないと思い込んでいたので、女の子の名前しか考えていなかった。

朝、長男と2男を連れて病院に行くと、もう妻は腰をかがめながらも歩いていた。

「また、男の子だったね」と苦笑する妻。

「すごいよ、男ばっかり3人も生むなんて。ありがとう」

「名前、急いで考えないとね」

「きっと、神様の作戦なんだと思う。男の子を育てる使命があるのか、女の子を任せられないのか…」

「夫から妻への愛より、妻から夫への愛が強いと男の子が生まれるんだってよ」

「だったら、女の子が生まれてもいいと思うけどなあ…。まあ、とにかくゆっくり休んで。これからタイヘンだから」

初産からちょうど5年。40歳を目前に控えた高齢出産だったけれど、上の2人よりも安産だった。

     *

明日は長男のセンター試験。

そして、妻が倒れた日。

少し寒かったけれど、お気に入りだったダウンジャケットを着せて、40分ほど外を散歩した。

  昨日はTの誕生日だった。
  あなたがママになった日だね。

  今日はKの誕生日。
  あんなに小さかったのに、もう14歳だよ。

  明日はTのセンター試験。
  そしてあなたが倒れた日。

  ちょっといつもより豪華なお弁当を作って
  送り出してやろうかと思っている。

  家の中は去年とあまり変らない。
  ただ、あなたがいないだけ。
  
  もう1年になるんだね。


夫婦の時間/想い出 | 【2011-01-14(金) 20:42】 | Comments:(3)
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とりあえず、すべり止まって一安心 【2011-02-14(月) 18:07】
ほぼ1ヶ月ぶりの日記です。

みなさん、コメントありがとうございました。

おかげさまで妻は、安定しています。

意識レベルはあまり変らないけれど、

それでも毎日ハビリにがんばって(がんばらせられて?)います。

今日は、長男(T)の受験の結果報告をしてきました。

     *

  去年のセンター試験、あなたはその前日に倒れたんだけど、覚えてる?

  試験当日の朝、大手術の真っ最中にTは試験会場に行ったんだ。

  それでもなかなかの成績で、足きりは余裕で突破したんだけれど、

  今回は、それよりさらにぐっと点数がUPしたらしい。

  だから「センター試験利用」という制度で、

  すべり止めのW大(政経)とK大(法)に合格したよ。

  センター試験の結果だけで決まるから、

  ただ申請するだけ。2次試験は免除。

  発表もネットで確認するだけだから、

  なんだかあんまり感慨もなかったけれど、

  普通に考えたら、それなりに立派なことだと思う。

  母子?で目指していた本命の2次試験はこれからだから

  今回はとくに何もお祝いしなかった。

  あなたがいたら、きっとご馳走が出たんだろうけどね。

  じいちゃん、ばあちゃんは、泣いて喜んでた。

  「母親の育て方が良かったからです」と、言っておいたからね。

  いやホント、私も心からそう思っている。

     *

妻は、じっと私の眼を見て、話を聞いていた。

苦しいときに支えてもらえない悲しさよりも、

喜びを分かち合えない寂しさのほうが、

ずっとつらいと感じた。

でも、きっと伝わっていると、信じたい。

夫婦の時間/想い出 | 【2011-02-14(月) 18:07】 | Comments:(11)
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親子の絆 【2011-04-16(土) 21:34】
初夏のような陽気の1日。

今日は、新潟から妻の両親と弟さんが会いに来てくれた。

病院の庭で、いろんなことを話した。

父と母は、妻の手を握り、脚をさすり、顔を撫でながら

「そろそろ目を覚ましても良いんだよ」と、何度も何度も語りかけた。

妻が幼かった頃、貧しくて苦労した話をしてくれた。

妻からも同じ話を何度か聞いたことがあった。

遊びごとを一切せず、酒も飲まず、ひたすら働き、

3人の子どもを育てた父を、妻は心から尊敬していた。

「お父さんのこと、いつも私に自慢していましたよ」と言ったら

父は、少し涙ぐんだ。

「でも、お父さんがやってこれたのは、お母さんが上手に支えてきたからよ、とも言ってましたけどね」

その言葉に、父は、苦笑しながら、「ほんとにその通りだ」と言った。

「ウチも同じなんです」と、私も言った。

「今だって、支えられてるんです」とも、言った。

     *

子どもたちがリクエストした、ひじきの煮物や、稲荷寿司や、新鮮なサーモンなど、またどっさりいただいた。

おまけに、一緒に行った2男は、ちゃっかりとお小遣いをもらっていた。

あ、ラッキーも、久し振りにママに会って、頭を撫でてもらいました。

ついつい話込んで写真を撮るのを忘れてしまったので、
1週間ほど前に撮った花見の時の写真を・・・

110416.jpg

夫婦の時間/想い出 | 【2011-04-16(土) 21:34】 | Comments:(3)
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長男の入学式 【2011-05-01(日) 22:47】
今日は長男Tの大学の入学式。

震災の影響により、ほぼ1ヶ月遅れの開催。

とはいっても、授業のほうは少しずつ始まっているのだけど。

今朝、Tは、塾講師アルバイト用に揃えたスーツを来て出かけた。

ネクタイの締め方も、少し手馴れてきたようだ。

思えば、子どもたちの入学式や卒業式は、いつも妻が参加していた。

去年、妻が倒れて2ヵ月後に開催されたTの高校の卒業式は、結局、家族は誰も参加できなかった。

今日もTは1人で出かけた。

「母さんがいたら、参加してくれたかな?」と、出掛けにTは聞いた。

「もちろん。ああいうセレモニー、好きな人だから」と私。

Tは母親に似てとても明るい性格だから、もう大学の友人も何人かできていて、そんなに寂しそうな感じではなかったけれど、内心はどうなんだろう。

昨日は、そのTと一緒に病院に行った。

久しぶりにラッキーも一緒。

20110501a.jpg

ラッキーの頭を撫でさせたり、頬にスリスリさせると、少し妻の表情が変ったような気がした。

20110501b.jpg

「なんだか、そのうち目を覚ましてくれるような気がするんだよね」と、私。

「オレもそう思う」とT。

わが家も、日本全体も、心も体も、大揺れに揺れて、いろんなことがあって、泣いたり笑ったり、下を向いたり上を向いたり、暗くなったり明るくなったりしながら、それでもいつのまにか少しずつ前進していることを感じる。

     *

日本の復興に向けて心からの支援をしてくれた台湾の人たちに感謝したいという「謝謝台湾計画」。

普通のデザイナーの女性が始めた小さな運動だけど、大きく広がっています。
感動しました。

夫婦の時間/想い出 | 【2011-05-01(日) 22:47】 | Comments:(4)
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何万食もの料理を作った手 【2011-05-07(土) 23:53】
午後から時間ができたので、さっそく病院に。

妻を散歩に連れ出すと、外は今にも雨が降りそうな感じだったので、
病院の庭の屋根つきのスペースで、いろいろ近況報告を。

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 T(長男)は、大学、楽しそうに行っているよ。
 上手に遊んで、上手に勉強しているみたい。

 Y(2男)は、見た目は力が抜けて、ふわっとしてる感じだけど、
 でも中身はかなり受験モードになっている。
 ボーッとしているようで、あれでかなり成績が良いから驚きだよね。
 それは、ずっと前から変らない。

 K(3男)も、Yにつられてようやく受験モードに入りつつある感じ。
 でも、まだ卓球のほうに意識が行っていて、
 また5,000円もするラバーを買わされた。

 ラッキー(4男)は、相変わらず元気に走り回っている。
 最近少し太り気味になってきたから、
 ちょっとダイエットを始めようかと思ってる。
 そうそう、近くに良い感じの動物病院ができたんだ。
 ドクターはTの高校の先輩。
 そこでフィラリア予防の薬をもらってきた。

 明日は母の日だね。
 来れないかもしれないけれど、父子一同、いつも感謝しております。
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手をマッサージすると、ときどき握り返してくることがある。

何かメッセージを伝えようとしているのか、それともただの反射なのか。

20110507a.jpg


この手で、子どもたちのオムツを替え、ワイシャツを手洗いし、

何万食もの料理を作ってきた。

     *

帰りは、妻とよく買い物をしたスーパーで、1週間分の食材を仕入れた。

20110507d.jpg

ラッキーの食べ物やおしっこシートも忘れずに。

それと、子どもたちを「動かす」ためのお菓子も。

もう、こうした買い物にもすっかり慣れてしまった。

ただ、夫婦が仲良さそうに買い物をしているのを見ると、

未だにちょっと胸キュんな感じで、うろたえてしまう。

それでも、各野菜や肉の価格相場もバッチリ把握している。

キャベツが1玉98円だったから3個も買った。

帰りは遅くなったので、夕食は定番の「値下げ弁当」。

20110507c.jpg

だいたいどんなものでも、喜んで食べてくれるので、そのへんはとてもありがたい。


夫婦の時間/想い出 | 【2011-05-07(土) 23:53】 | Comments:(10)
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初夏のような日差しのなか 【2011-05-16(月) 23:16】
昨日の日曜日。初夏のような日差しのなか、1時間ほど2人で散歩を。

さわやかな風が気持ちが良かった。

小さな森のなかで一休み。

20110515b.jpg

20110515b.jpg

木柵の向こう側はドッグラン(イヌを放して遊ばせられる所)。

イヌたちのなきごえと、楽しそうな歓声が聞こえてくる。

妻の耳にも届いたろうか。

ここは有料だけど、わが家の近くには、市が運営する無料のドッグランがあり、
妻が元気なころは、週に2~3回も行っていた。

世界中の珍しいイヌが見られてとても楽しかったし、ラッキーをたくさん遊ばせたかったので、ついつい長居してしまいがちだった。

「ウチの子だけ、特別にカワイイよね」――それが妻の口グセだった。

「それは親の欲目ってもんだよ。みんな自分の子が一番カワイイと思ってるよ、きっと」

妻のあまりにストレートな主張を、私はいつもこんなふうにリクツをこねて受け流していた。

いま思えば、「そうだね」と応えておけば良かったと思う。

実際、ほんとうにそう感じていたんだし。

     *

帰ってからは、庭にトマトとキュウリを植えた。

20110515d.jpg

妻が大切にしていた家庭菜園。

妻は種から育てていたけれど、去年、私がやったら1つも芽を出さなかったので、今年は初めから苗で植えることにした。

命を育てているという実感があって、なんとなく希望がわいてくる。

毎日、成長を見るのが楽しみです。

20110515c.jpg

節電の夏、キュウリは、直射日光から部屋を守ってくれるに違いない。



夫婦の時間/想い出 | 【2011-05-16(月) 23:16】 | Comments:(7)
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呼びかけに対する反応か偶然か 【2011-06-05(日) 14:25】
病院に行ったのは昨日の午後。

病室に入ると、妻はよく眠っているようすだった。

いつものように、爪を切り、手足のマッサージをしても、覚める気配がない。

あんまり気持ちよさそうなので、このまま散歩はせずに帰ろうかと思ったけれど、「ちょっとぐらい目を開けてよ」と話しかけたら、まぶたのあたりがピクピクと動いた。

「あれ、聞こえているの? 聞こえているんだよね。目、開けられる?」

妻は、まぶたを重たそうに動かして開けてくれた。

でも、よほど眠いのか、またすぐに閉じてしまった。

偶然なのか、呼びかけに応えてくれたのか、どっちだろう。

たとえどちらであっても、私としては勝手に自分が望むほうに解釈しようと思う。

結局、そのまま別れるのがなんとなく名残惜しかったので、散歩に連れ出して、いろんな話をした。

「昨日の夜は、夢に出てきてくれてありがとう。あなたはたくさんの人に囲まれて楽しそうだった。その輪に入れなくて、私はちょっと寂しかったけれどね・・・」

「今日、子どもたちは、夕食のご馳走を期待して、大掃除をしてくれている」

「料理、毎日ちゃんと作っているよ。もちろんお弁当も。前からあなたと一緒にやっていれば良かったなあって、そしたら楽しかったろうなあって、つくづく思う」

     *

散歩中は、ずっと目を閉じたままだったけれど、それでも、何か通じ合っているような気がしてならない。

夫婦の時間/想い出 | 【2011-06-05(日) 14:25】 | Comments:(7)
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日常を生きるということ 【2011-07-16(土) 16:52】
「今日も暑いね」って声をかけたら、妻は眼を開いてくれた。

     *

今日はリハビリのSさんと打ち合わせ。

普通は半年ぐらいすると、リハビリの時間は大幅に制限されるのだけれど、いろいろな方法を使って、できるだけその時間を多めにとってくれている。

理学療法士、作業療法士、言語療法士など、ほぼ毎日、誰かが関ってくれている。

そのおかげか、もう1年半も寝たきりという状態にも関らず、体重はあまり減っていないし、筋肉の衰えもそれほどではないようす。見た目的にも手や脚の太さは、あまり変っていないし。


打ち合わせを終えてベッドに戻ると、妻は目を開いてまっていてくれた。

話しかけると、何かを探すように、目が左右に動く。

その目の方向に、顔を持っていって、目を合わせようとするけど、焦点があっているかどうかは、分からない。
だけど、どうしても何かを求めて、何かを見ようとしている気がしてならない。

散歩のかわりに、ベッドの横で、子どもことや、ラッキーのことや、仕事のことや、世の中のことを、あれこれ話しをした。

     *

ゴメンね。いつものように外に散歩行きたいけど、この暑さではちょっとムリだね。

あなたが倒れてから、もう1年半。

ほんとにいろいろあった。世の中はいま、なにかとタイヘンな状況。

たくさんの人が、この暑さのなか、避難所生活を続けている。

わが家も、なかなか片付けができなくて、なにかと混乱状態。

でも、ご飯作ったり、弁当作ったり、買い物したりということには、もうずいぶん慣れた気がする。

そういうタイヘンさには慣れたけど、寂しいのにはなかなか慣れないもんだね。

あなたが元気なころから、一緒にご飯とか作っていれば、きっと楽しかったんだろうなって、思う。

被災地の人たちは、かつて家や街だったはずの瓦礫の中で、寂しさや悲しさや、いろんなつらいことを抱えながら、それでも、ご飯を作ったり、食べたり、洗濯物を干したり、笑ったり怒ったり、日常を生きている。

タイヘンさを人と比べても仕方ないけど、でも、そういう人たちのことを思うと、自分はもっとがんばれるって思うよ。

(ベッドの横の妻の車イスに座りながら、スマホのテザリングでWiMaxに接続、更新)


夫婦の時間/想い出 | 【2011-07-16(土) 16:52】 | Comments:(6)
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日曜の朝の思い出 【2011-08-06(土) 17:35】
今日はちょっと暑かったので、外の散歩を諦め、手足や背中のマッサージをした。

毎日、リハビリをしてもらってるせいか、寝た切りになってもう1年半以上経つというのに、体型はそれほど変っていない。

体重も、減っていないような気がする。

手や脚の太さも、不思議と倒れる前と同じくらいな感じ。

顔も昔のままだ。

もともと年齢より若く見られる人だったけれど、倒れてからほとんど年をとっていないせいか、より一層、その傾向が強まっている。

マッサージしながら、妻に語りかけた。

     *

明日は、日曜の朝市だよ。

早めに行かないと、セール品がなくなってしまうって、いつも私をせかしてたよね。

もうずいぶん行っていないけど、そろそろ行ってみない?

覚えてる? 日曜の朝の恒例行事。

あなたをスーパーで降ろして、私はちょっと離れた薬局の駐車場に車を止めて、ラッキーと散歩。

ほぼきっかり30分。買い物終了の電話が入る。

スーパー前に車を停めると、あなたはカートいっぱいの買い物袋を、戦利品のように車に乗せた。

「この肉、いくらだったと思う?」と、いっつも自慢げに聞いたよね。

「3万円ぐらい?」

「バカ」

「でも、そんなにたくさんの食料、いったい誰が食べるの?」

「おたくの息子たちでしょ。これ、あっという間になくなるんだから」

「いままでどんだけのもの食べてきたんだろね」

「そうね、私、何食分ぐらいゴハン作ったのかな」

「1万は軽く越えるよね」

「おいしかった?」

「そりゃもう、いつも最高だった」

「そんなこと言って、ときどきちょっと文句言ってたじゃないの」

「まあ、何事も進歩してほしいからね」

――ああ、そんな何でもないことが、ほんとに幸せだったって、思い出されるね。

私は、仕事に追われたりしてあまり感じなかったけれど、あなたは、そんなときふと言ってた。「なんだか幸せ」って。

明日、朝市、行ってみない?

だったら、そろそろ起きないと・・・

(病室。妻のベッドの隣で書いてUPしました)

夫婦の時間/想い出 | 【2011-08-06(土) 17:35】 | Comments:(6)
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2男との会話 【2011-08-20(土) 23:53】
今日は久しぶりに2男が一緒。

明日から学校主催の受験に向けた5日間の合宿に参加するため、母さんに会って気合を入れたかったらしい。

――というより、実際は帰りにいつも立ち寄る特盛ラーメン(これが絶品!)が目当てだったのかもしれないけれど。

親の懐事情を考えてか、塾にも行かずに、受験勉強に励んでいる。

     *

気温は珍しく30度を下回り、涼しかったので外に連れ出した。

母子で何か話して来いといって、2人きりにしてあげたけど、いったい何を話したのやら。

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もともと口下手な2男だけど、不思議と母親とは深くつながっている感じが昔からあった。

男ばかり3兄弟のなかで、一番優しく、おとなしく、母がタイヘンなときは、いつも自分からすすんで片付けを手伝ったり、マッサージをしたりしていた。

自分のお腹を痛めて生んだ子どもの話、妻は、どんな思いで聞いたのだろう。

     *

ラッキーのブログも3ヶ月ぶりくらいに更新しました。
『ビビリッ子・ラッキー里親日記』

夫婦の時間/想い出 | 【2011-08-20(土) 23:53】 | Comments:(2)
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「食べさせる」こと 【2011-09-04(日) 12:23】
台風が去り、風も雨も治まり、まだどことなくアヤシイ雲が広がってはいるけれど、さわやかな1日。

20110904.jpg

妻と久しぶりの散歩。

もう何度、こうして歩いただろう。

ひたすら一方通行の会話だけど、それでも1年半、なんだかいろんなことを話し合ってきたような気もする。

夫と子どもたちを支え、毎日、明るく、元気に家事をこなしていた。

倒れた当初、妻なしではやっていけないと弱音を吐いたけれど、それでも皆に助けられて、なんとかまっとうに暮らしてこれた。

TVドラマで、夫が妻に「誰が食わしてると思ってるんだ」というセリフを言った場面をを見たとき、妻は私に、「あのセリフ、言ってみて」とせがんだことがあった。

それで、一応芝居がかって、

「誰のおかげでメシが食えると思ってるんだ」と言うと、

「ワタシのおかげ。誰が毎日ご飯作ってると思ってるの」と妻。

応えはだいたい予想できたけど・・・・

「はいはい、仰せの通りでございます」

――それ以降も、妻はこのやりとりが好きみたいで、「あのセリフ言って」と、何度か繰り返された。

妻の料理はいつもおいしくて、仕事で外に出ても、めったに外で食べてくることはなかった。

食事時、お腹がすいて店の前でメニューを見たりすることがあっても、やっぱり家に帰って妻の手料理を食べた。

「食べさせる」ということは、愛情を伝えるのに、とっても有効な方法だと感じる。

妻は、好き嫌いがないように子どもたちに「食べさせて」きたから、いま私が何を作っても、子どもたちは、おいしいといって喜んで食べてくれる。

妻に、ちょっと自慢気に話した。

  「母さんの料理もおいしかったけど、父さんの料理もなかなかだよ。
   チャーハンは、母さんのよりおいしい」って言ってくれるよ。
   あなたは、卵をケチって、あんまり使わなかったけど、
   私は、たくさん入れるからだと思う。
   くやしい? だったら、そろそろ起きて、作っておくれ。

   だけどさ、私は、やっぱりあなたの手料理が食べたい。

   もちろん、子どもたちもほんとはそうに決まってるけどね。

   今日は、風が気持ちいいね。

夫婦の時間/想い出 | 【2011-09-04(日) 12:23】 | Comments:(9)
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マッサージをしながら 【2011-09-18(日) 14:13】
(妻のベッドの横で書いてます)

9月の半ばを過ぎたというのに、30度を軽く越える暑さ。

ちょっと散歩はムリなので、病室のベッドでマッサージ。

元気な頃は、お互い、マッサージをし合って、そういう費用を節約していた。

どちらかというと私がやってもらうことが多かったけれど、妻は私のマッサージをとても喜んでくれた。

「すごくいい感じ。会社がコケても、マッサージ師で食っていけるね」――いつもそんなふうなことを言っていた。

今日は、どんなに一生懸命にやっても、何も言ってくれないけれど、足の裏を強く押したら、顔をしかめて、足を引っ込めようとする。

「痛かったら、痛い!って言ってね」 そう言いながら、私は、痛いツボを、ちょっといじわるして、繰り返し押した。イヤな反応でも、何か反応してくれることが嬉しくて。

妻は、その度に顔をしかめて、体をよじる。

「ごめんごめん、もうやめる。でも、前は、痛いけど気持ちいいって言ってたからさ」

その後は、背中や腕をさすりながら、近況報告。

     *

昨日は、K(3男)の体育祭だった。
スエーデンリレーとかで、400m走ったみたい。
なんとか追い越されずに順位をキープしたって言ってた。
ラッキーを連れて見に行ったけど、やっぱりラッキーのビビリが出てきて、5分もいずに帰ったよ。
2年前は、あなたにラッキーを連れ帰ってもらって、私はビデオを撮影してたよね。

今日はY(2男)の文化祭。
かなり気合の入っていたT(長男)の時とは違って、ぜんぜん力が入っていない感じだから、見に行こうとは思わない。
本人も、来ないでいいよって言ってるからね。
Kと一緒に、受験勉強はようやく本気モードになってるみたい。

Tはまだ大学が夏休み中だけど、仕事という名目でしょっちゅう東京のほうに出て行ってる。
まあ、勉強もそれなりにしてるみたいだし、こないだ送られてきた成績表は、まあまあだった。
スペイン語が面白いみたい。
来週は、私たちの代わりにA(従姉妹)の結婚式に新潟に行く予定だよ。

 ちょっと脚を伸ばしてみよっか。
 苦しい?
 ぐりぐり動かすよ。

ラッキーは、猛暑にも負けずに元気でいるよ。
朝と夜、涼しい時間に散歩してる。
おかげで、私も元気です。
また、ペロの運動会の案内が来たけど、ちょっと迷ってる。
最初の時は、あなたと一緒に参加したの、覚えてるよね。
立派になったラッキーを見て、みんな喜んでくれた。

 腕、上に持ち上げても大丈夫?
 ゆっくり動かすからね。
 もう1年8ヵ月も寝たきりなのに、手も脚も固まらずに普通に動くよ。
 リハビリスタッフのおかげだね。
 あんまりイヤそうな顔をしないでさ、リハビリがんばってね。

仕事のほうは、こんな不景気にも関らず、なんとかやっている。
ゴハンもちゃっと作って食べさせてる。
Yの弁当も作ってるし、Kの体育祭の時は、ちょっと豪華めな弁当を作ってもたせた。
でも、あなたがいたら、もっと色鮮やかな感じの弁当になったんだろうと思うけどね。
今朝は私がさぼったので、Tがキャベツとポテトと肉の炒め物を作ってくれた。

あとどこかさすって欲しいとこ、ない?

このめちゃくちゃな暑さも、もうそろそろ終わりだと思う。

涼しくなったら、また散歩しようね。

ほんとは一緒にあっちこっち旅行とか行きたかったけど、でも、それはちゃんと目が覚めてからだね。

だってせっかく行っても、夢のような感じだったら、もったいないし。

でも、もう夢であっちこっち行ってるのかもね。

そん時は、私も連れてってね。


夫婦の時間/想い出 | 【2011-09-18(日) 14:13】 | Comments:(4)
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冷え取りのアイロンがけ 【2011-09-24(土) 23:38】
3連休のまん中。猛威をふるった台風も過ぎて、秋晴れのさわやかな1日。

長男は従姉妹(私から見れば姪。妻の弟さんの娘)の結婚式に私の代理で参加し、そのまま2泊中。

2男は友達の家で昨日からお泊り勉強?(本人の申告なので実態は不明)。

3男は、家でラッキーをかまいながら塾の宿題(これも本人の申告なので実態は???)

     *

昼過ぎ、病院に着いてすぐに散歩に連れ出した。

のどかに広がる田園風景。

鳥たちのさえずりの声。

路傍でまどろむ、ちょっと太り気味の猫。

「も少し運動したほうがいいよ」と話しかけたら、「よけいなお世話」というように顔をそむけた。

     *

「ところで、あなたはずっと寝たきりなのに、あんまり痩せないね」散歩しながら話した。
「車イスに乗っけるときだって、一苦労だよ」

(だって毎日運動して鍛えてるから)――そんなふうに言っているような気が・・・

「運動っていったって、簡単なリハビリでしょ」

(ただ、立ったり座ったりするだけで、ものすごく疲れるんだから)

たしかに。
私も去年胆石で入院したときは、寝てるだけでも疲れたし、8kgも痩せた。

(胆石といっしょにメタボも治ったのね)

「おかげさまで。ずっと前、すごくお腹が苦しくなったことがあったでしょ。脂汗がびっしょり出てさ。あれ、いま思えば胆石(胆嚢炎)だったんだね」

(覚えてる。冷えだと思ってた)

「そうそう、あのとき、体温を測ったら36度なかったこともあって、あなたは『これは冷えよ』と言って、私をドライヤーで暖めてくれた。
そしたら少しずつ苦しさが和らいで、15分もしたら、ほとんど治ったんだよね。
きっとたまたま石が外れたんだと思うけど、でも、あんまりタイミングがピッタリだったから、あなたは勝ち誇ったように、『だからカラダ冷やしたらダメだって言ってるでしょ』って言ってた」

(でも、冷えはほんとにダメなんだから)

はいはい。

     *

「ほとんどの病気は冷えから来る」――そんな考え方を深く信じていた妻は、私の体調が悪いときは、よくドライヤーで暖めてくれた。

それでもなかなか冷えが取れないときは、なんとアイロンをかけられたことさえある。

背中にバスタオルをかけて、その上からまるでYシャツのシワを伸ばすように、器用にアイロンをかけた。

さすがに怖かったけど、そういうことについて、私には拒否権がなかったから、ひたすら試練が過ぎ去るのをまっていた。

あんなに家族の健康を気遣っていたのに、自分が倒れてしまうなんて・・・。

ちなみに、その最初の激痛のほぼ1年後ぐらいに、また同じ症状が出たことがあった。

そのときは、いくらカラダを暖めても痛みが消えなかったため、妻の運転で病院に行った。

結局、レントゲンをとったりいろいろしているうちに治ってしまった。

やっぱり、胆管につまっていた石が自然に外れたんだろうと思う。

そのとき医師は、レントゲン写真を見てお腹のあたりに白く広がっている○○○を指し示しながら、おそらく便秘でしょう、と言った。なんて、やぶ医者!

だけど、それを聞いて妻は安心して、喜んで便秘薬を買っていたけど、よく考えてみると、あれほどの激痛を伴う便秘って、かえって怖い気がするんだけど。

そして、3度目の発作が、去年の4月。妻が倒れて2ヶ月半が経った頃のことだった。

そのときは、やっぱり気が遠くなるほどの苦しみで全身汗びっしょりになったけれど、子どもたちが3人がかりでドライヤーをかけたり、体をさすったりしているうちに、2時間ぐらいで治まってしまった。

母親の次に、父親までも――子どもたちの胸には、そんな不安がよぎったはず。

私は、疲れやストレスから、また1年ぶりくらいにあの症状が出たんだろうと思ってほっておいいたけれど、その1ヵ月後にまた再発。さらにその1週間後に、また激痛。

しかも、回復までの時間が、3時間から4時間と、ずっと長くなるようになっていた。

さすがに、病院に行って診てもらったら、ようやく「胆石」という、苦しみの正体が分かったのだった。

このあたりの事情については、去年の4月~5月の下記の記事にも書いています。

【2010-04-02(金) 23:54】ちょっと疲れ気味・・・ 

【2010-05-18(火) 22:56】「氷の塊」の正体 

【2010-05-21~05.30】夫婦で入院

夫婦の時間/想い出 | 【2011-09-24(土) 23:38】 | Comments:(6)
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誰が一番、心配? 【2011-10-01(土) 20:37】
いつのまに暑かった夏も終わり、今日から10月。

散歩には、とてもいい感じの気候。

お気に入りのピンクのパジャマとピンクのタオルケットで病院の周りを散歩。

20111001a.jpg


子どもたちの様子や、近所のスーパーの野菜や肉の値段、仕事の動向、政治経済国際情勢・・・などなど、いつものようになんでもかんでも話をしていると、2男(Y)から電話。

「どした? いま母さんと散歩中してる。」

「今日の夜ごはんは何?」

「お前な、母親のことより、気になるのは食いもんかい!?」

「母さんのことは、今日は父さんに任せてるから」

「なんだよ、それ」

どうやら、冷蔵庫に入っている「行列のできる生ラーメン」が気になって仕方がないらしい。

     *

「今の電話、Yからだよ」と、妻に話しかけた。

「18になっても、母親が倒れても、なんにも変わらない。相変わらず遥か上空を飛んでるような感じだし。でも、あれで成績はそれなりにいいから、驚きだよね」

妻は、何か言いたそうに口をもごもご動かしたように見えたけれど、それは、いつもする動きだから、なんともいえない。

「何か言いたいの?」

「Yのことが、心配?」

「それとも、K?」

「誰が一番、心配?」

(パパ)――きっと、そう言うだろうなって、思った。

20111001b.jpg



夫婦の時間/想い出 | 【2011-10-01(土) 20:37】 | Comments:(2)
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